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2011年12月

2011年12月31日 (土)

今年の終わり

今年が終わる。今年は例年になく大きな激動の年だったと思う。国内では東北大地震、海外ではアラブ革命と欧州危機、これだけの変動は10年に1回くらいしかないのではないか。

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2011年12月30日 (金)

年末の力作珍品1本

今年最後の試写で、かなりの珍品を見た。2月4日公開の『マシンガン・プリーチャー』だ。『チョコレート』の監督、マーク・フォスターの新作というから期待して見に行ったが、いい意味で予想を裏切る展開だった。

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2011年12月29日 (木)

年末に読む北杜夫

年末には毎年、厚い本を読む。『1968』とか『ピストルズ』とか。今年はまず『楡家の人びと』を読んだ。10月に北杜夫が亡くなってから、この本について触れた記事をいくつか読んだからだ。実を言うと、これは私が中学生の時の愛読書で、それ以来読んでいなかった。

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2011年12月28日 (水)

今年の3冊の本

日曜日の朝日新聞の書評欄は「今年の3点」ということで、書評委員がそれぞれのベスト3を挙げていたが、これがショックだった。自分が読んだ本が一冊もないのだ。本は読んでいる方だと思っていたのに。不安になってほかの新聞を買いに行った。

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2011年12月27日 (火)

ブレッソンに近づくダルデンヌ兄弟

今春公開のダルデンヌ兄弟の新作『少年と自転車』を見て、ロベール・ブレッソンの域に近づいたなと思った。そのシンプルな構造、感情を表さない登場人物、ドラマの盛り上がりに数回かかるクラシック音楽など、まるでブレッソンの『抵抗』や『スリ』のような宗教性を感じる。

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2011年12月26日 (月)

TBSの地震番組に釘付け

私はふだんテレビは見ない。理由はともかく、長年の習慣だ。見るのはだいたい事件が起きた時だけ。そんな私が昨日、TBSの報道番組におよそ4時間くらい釘付けになった。テレビををこれだけ長時間見たのは久しぶりだ。

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2011年12月25日 (日)

17世紀の室内空間

始まったばかりの「フェルメールからのラブレター展」を渋谷の東急文化村で見た。展覧会名は、ちょっとどうかと思うが、フェルメールが3点も出ている。英語題はCommunication: Visualizing the Human Connection in the Age of Vermeer。

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2011年12月24日 (土)

上野千鶴子の政治批評

1週間ほど前の朝日新聞「政治批評」で、上野千鶴子の言葉が心に残った。一つは民主党にも評価すべき点があると言っていること、もう一つは日本型雇用は崩壊すべしという持論だ。

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2011年12月23日 (金)

森田芳光は「職人監督」か

森田芳光監督が61歳で亡くなった。水曜の朝からニュースが出ていたようだが、忙しくて知ったのは夕方だった。私にとっては金正日の死よりもショックだった。朝日新聞夕刊には「作風の幅が極めて広い職人監督」と書かれていたが、違和感があった。

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2011年12月22日 (木)

イザベラ・ロッセリーニのおばさんぶりを楽しむ

2月に公開されるジュリー・ガブラス監督の『最高の人生をあなたに』の試写を見た。この監督の前作『すべてフィデルのせい』に新しい才能を感じたし、宣伝担当の方に「私が好きそうな映画」と言われたからだ。

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2011年12月21日 (水)

『アリラン』の小気味よい軽さ

3月公開のキム・ギドク監督『アリラン』を見た。鬼才が3年間の沈黙を破って発表した作品で、自分を撮ったドキュメンタリーというだけにちょっと心配だった。始まってすぐに、これはいけない、と思ったが、見ている間にそのだんだんよくなってきた。

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2011年12月20日 (火)

甲斐庄楠音:続き

昨日、「ぬぐ絵画」展で見た甲斐庄楠音(かいのしょう・ただおと)について「名前も知らなかった」と書いたら、数時間後にパリに住む友人からメールが来た。この画家は古賀重樹著『1秒24コマの美』の溝口健二の項に出ているという。

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2011年12月19日 (月)

そうだったのか、裸体画は

天気が良かったので、散歩がてら竹橋の東京国立近代美術館に「ぬぐ絵画 日本のヌード1880-1945」を見に行った。これが実におもしろかった。池上彰ではないが、「そうだったのか、裸体画は」とうなずきたくなるような、目から鱗の内容だ。

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2011年12月18日 (日)

アジェの写真の魅力

東京都写真美術館で1月29日まで開催中の「ストリート・ライフ ヨーロッパを見つめた7人の写真家たち」展を見て、アジェの写真が異様に浮き上がって見えた。アジェ以外には、ブラッサイやアウグスト・ザンダーのように私にお馴染みの写真家もいれば、ジョン・トムソンやトーマス・アナンのようによく知らない人もいる。

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2011年12月17日 (土)

年末の隠れ家フレンチ

今週は忘年会ばかりだったが、居心地のいい隠れ家のようなフランス料理店に2軒行った。一つは渋谷の「ピニョン」、もう一つは中目黒の「スゥリル」。共に新聞記者や映画関係者(美女ばかり)と一緒だった。

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2011年12月16日 (金)

スコセッシの新境地:その(2)

スコセッシの新作『ヒューゴの不思議な発明』は、映画が誕生した頃の映像がぎっしりと詰まっている。そのうえに、映画史的にほぼ正確だ。メジャーな劇映画で、これは初めてのことではないだろうか。

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2011年12月15日 (木)

スコセッシの新境地:その(1)

3月9日公開のマーチン・スコセッシ監督新作『ヒューゴの不思議な発明』を見て、その新境地に驚いた。まず暴力がどこにもない、少年と少女のファンタジーであること、次に3Dの新たな可能性を見せていること、もう一つはジョルジュ・メリエスを始めとする映画誕生初期を忠実に再現していることである。

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2011年12月14日 (水)

写真の新しい可能性

誰もが動画を作ってネットで発信できる時代になったけれど、写真という静止画がまだまだおもしろいと思える展覧会を見た。東京都写真美術館で始まったばかりの「写真の飛躍」展だ。若手写真家5人の作品が並んでいる。

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2011年12月13日 (火)

ポール・オースターの折り重なる物語と喪失

岡山に日帰りで行った時、新幹線でポール・オースターの『幻影の書』を読んでいたら、岡山でその本を読んだ女性から話しかけられた話はここに書いた。そのような偶然を誘発するほど、この小説は物語に満ちている。そしてそれが映画とつながっている稀有な例だ。

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2011年12月12日 (月)

中国への偏見

最近は、中国のトンデモニュースが多い。今日は新聞が休刊なので(なぜ全紙が同じ日に休むのか)、昨日の朝日をじっくり読むと、「ルポ チャイナ」という連載があって、恐ろしかった。「どぶから油、食卓へ」という見出しだ。

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2011年12月11日 (日)

モンテ・ヘルマンの余裕

映画の中で映画愛を表明するのは、最近は苦手だ。昔なら例えば『軽蔑』の中で『イタリア旅行』や『ハタリ!』のポスターを見つけて喜んだものだが、17日に公開される『CUT』の猛烈な映画愛には今の自分はひるんでしまう。しかしモンテ・ヘルマンの新作『果てしなき路』は違った。

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2011年12月10日 (土)

独身女性の闇

昨日、ここで「主婦の闇」について書いた後に朝日の朝刊を見ると、「単身女性 3割強が貧困」という見出しの記事が一面にあった。ちょうどDVDで阪本順治監督の『顔』を見直したばかりだったこともあり、「独身女性の闇」についても考えてみた。「大きなお世話!」と言われそうだけど。

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2011年12月 9日 (金)

主婦の闇

最近は平日の昼間にヒマな時もあるので、スーパーやスポーツクラブに行くと、主婦たちがたむろしているところに出くわす。そんな時、聞こえてくる会話に耳を澄ますと、これがすごい。主に子供かダンナの話だが、我々の知らない、闇の世界だ。そんなことも気になって、角田光代の『森に眠る魚』を読んだ。

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2011年12月 8日 (木)

本当のことを言おうか:「映画の多様性」は誰のためか

最近は「多様性」=ダイバーシティという言葉は流行だ。「〇〇の多様性のために」と言えば、まあ間違いない。だから「映画の多様性のために」などと言うと、実はうさんくさい。とどのつまり、てめえが見たい映画が見られなくなるのは困るという話じゃないか。

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2011年12月 7日 (水)

飛行機で読むエロ系小説

海外に行く時は、成田で最新の読みやすそうな文庫を数冊買う。今回買ったのは、団鬼六の『快楽王』と坂東眞砂子の『欲情』。共に文庫になったばかりだが、題名からしてエロだ。これなら、疲れていても読めるかなと思った。

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2011年12月 6日 (火)

都現美は大丈夫か

東京都現代美術館は、1995年にできた時からほとんどの企画展を見ている。河原温や中西夏之、草間弥生など記憶に残る個展も多い。しかし現在開催中の2つの展覧会を見て、都現美は大丈夫かと思った。

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2011年12月 5日 (月)

本当のことを言おうか:映画館デジタル化

「本当のことを言おうか」というフレーズは、谷川俊太郎の詩にあったと思うが、今後時々この言葉を鍵にして文章を書きたい。先日、映画館のデジタル化をめぐるシンポに参加した。このブログがきっかけでお誘いがかかったようだ。本番は事前に主催者から方向を決められていたので、自由に発言できなかった。

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2011年12月 4日 (日)

シュヴァンクマイエルの自宅に行く

今回の出張はプラハ芸術アカデミー映像学科での国際会議に出席することが目的だったが、この種の催しにはかならず、「エクスカーション」と称する観光がついている。通常は貸切バスに乗って郊外の映画スタジオを訪ねたりすることが多いが、今回はグループに分かれて、歩いて市内を案内してもらった。

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2011年12月 3日 (土)

27年ぶりのプラハを歩く

1984年に初めて外国に行ったのはパリだった。その時に、なぜかプラハにも行った。たぶんカフカの小説の影響だったと思う。そして今回27年ぶりに訪れて、その変貌ぶりに驚いた。

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2011年12月 2日 (金)

またまた飛行機に乗り遅れる話

かつて飛行機に乗り遅れる夢について、ここで書いたことがある。海外によく行く人にとっては、乗り遅れや忘れ物はトラウマのようなものだ。新幹線は遅れても次に乗ればいいが、飛行機は次がない。だから早めに行く。

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2011年12月 1日 (木)

プラハに向かう飛行機で読むクンデラ

友人へのメールにプラハに行くと書いたら、「『存在の耐えられない軽さ』のようにならないように」と返事があった。1988年公開のこの映画は当時見ていたが、映画館で買った原作は読んでいなかった。今回、いい機会だと思って、リュックに詰めた。

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