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2011年12月12日 (月)

中国への偏見

最近は、中国のトンデモニュースが多い。今日は新聞が休刊なので(なぜ全紙が同じ日に休むのか)、昨日の朝日をじっくり読むと、「ルポ チャイナ」という連載があって、恐ろしかった。「どぶから油、食卓へ」という見出しだ。

ホテルやレストランの排水溝から出る調理油や肉や魚の油分を煮詰めて、浮いてくる油を掬い取って、食用油として売るという。これが1面で、さらに2面には「隣が売るならおれも」という見出しで、有毒な農薬を使って収穫を増やしている農家の話や、死んだ豚の肉でベーコンを作って逮捕された話が載っている。金のためなら何でもやる、強欲資本主義の庶民版だ。

一方で官僚の腐敗を伝える記事も多い。先週の「アエラ」では、高級官僚たちの写真から彼らの付けている時計を割り出して、サイトにアップした中国人の話が載っていた。そのサイトは大騒ぎになって、当局から削除されたようだが、確かに経済局長や市民局長などが、揃ってロレックスやロンジンなどの数十万円の時計をしている写真が並んでいるのは壮観だ。多くが金を使った派手なデザインというのも、成金らしい。

官も民も腐っている、そんな感じだが、本当だろうか。どこか偏見のような気がする。考えてみたら、四半世紀ほど前にパリで日本に関する記事を読むと、こんな感じだった。当たり前だが、人間は人の不幸が好きだ。外国人をバカにしたい。かつてのフランス人が満員電車の日本人の話を読んで喜んだように、我々は今の中国の腐敗を読んで楽しんでいるのかもしれない。もちろん新聞はそれがわかっていて載せる。
渋谷の東急文化村で中国映画が当たるのは、松濤の有閑マダムが中国の不幸を見て「かわいそうね」と涙したいからだ、と言った人がいたのを思い出した。

私は中国に行ったことがない。香港や台湾はあるが。本当の姿を自分で見るために行ってみたい。

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