会議の謎
会社員を辞めて、大学で教え始めて3年がたった。時間に余裕ができて、映画を見たり、本を読んだり、料理をしたりする時間が増えておよそ満足しているが、つくづく慣れないのが会議だ。もちろん会社員時代も会議はあったが、これが全く別物だ。
まず教授会が2週間に1回、それから各種の委員会もあり、学科ごとの会議もある。これが民間の会社と違うのは、時々議論する目的がはっきりしないことだ。これはメールの報告で済むだろうと思うことも多い。そしてみんな話が大好きなのだ。
そのうえ、大学の教師は学会というものに所属することが多い。私は昔から見栄でA学会に所属していたが、2年前から理事をやらされている。この理事会というのが恐ろしく長い。大学の会議は給料をもらっていると思えば我慢できるが、こちらは全くの無報酬だから、みんなよくやっていると感心する。
そのうえ住んでいるマンション内を昼間から歩いているのがばれたのか、管理組合のある会議にまで引っ張り出された。これもみんなおしゃべり好きで長い。
これらの会議は、だいたい民間の会社の3倍か4倍の時間がかかる。3時間の会議なんて平気な人々なのだ。私は今でも、タイム・イズ・マネーという考えがどこかにあるので、長い会議は本当に謎だ。おそらくみんなはこうした会議を楽しんでいて、どうも人生観が違うのかもしれないとさえ思う。
私は友人と酒を飲んだり、くだらない話をしたりするのは大好きだが、長い会議はどうも好きになれない。あと数年たてば、会議に慣れるのだろうか。
| 固定リンク
「大学」カテゴリの記事
- 大学で何を学ぶか:その(2)(2025.02.02)
- 大学で何を学ぶか:その(1)(2025.01.31)
- 博士の謎:その(4)「大学院重点化」とは何だったのか(2025.01.19)
- 博士の謎:その(3)博士号の後で(2025.01.11)
- 博士の謎:続き(2025.01.07)
コメント