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2012年5月30日 (水)

映画前史の謎:裸の映像

最近大学の授業のために、映画が始まる以前、つまり映画前史について調べているが、これが何ともおもしろい。エジソンやリュミエールの直前で有名なのが、アメリカのエドワード・マイブリッジとフランスのエチンヌ=ジュール・マレイだ。

マイブリッジは馬の連続写真で有名だが、その後なぜか女性の裸を撮った写真を膨大に残している。若い女性が階段を登ったり、二人の女性が踊ったり、母親が幼女と歩いていたり。これがすべて全裸でヘアーも写っている。ちょっとしたエロチックな見世物だ。男性は極めて少なく、多くはあの部分に布を巻いている。動く映像は残っていないが、連続写真は大きな写真集が2冊も出ているし、そこから再構築した動く映像もある。

フランスのマレイは、写真銃による鳥の連続写真で有名だ。彼の場合はこれまでいくつかの写真しか見られなかったが、シネマテーク・フランセーズが復元した400本以上の作品を収録したDVDが数年前に出た。これを見ると、彼が人間や動物や虫の運動をいかに科学的に捉えようとしていたかがわかり、マイブリッジの見世物性と好対照をなす。

もっと驚くのが、男性の裸が異常に多いことだ。筋肉隆々の男が全裸で歩く姿を横から、前から、後ろから。ちなみに女性の映像はほとんどない。私が見たのは服を着た少女の映像くらい。それは「子供の映像」の部に入っていて、そこには少年の全裸の映像がたくさんある。

マレイは生涯独身の医者、科学者だ。これはゲイではないかと疑った。これは誰も発表していない新説かと思ったが、調べてみると、お手伝いさんに手を出して子供がいたり、新聞社社長夫人の愛人だったりしたらしい。とにかく映画前史は謎が多い。

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