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2012年5月 6日 (日)

ケープタウンの印象

ケープタウンに行った。たった5泊なので何がわかるものではないが、個人的な印象を書いておく。何より、貧富の差が激しい都市だと思った。自分が行った都市ではサンパウロやドバイに近いか。空港から都心に向かう道路にはスラムが続き、まさに『ツォツィ』や『第9地区』だ。

ケープタウンの特徴は、その貧富の差がやたらに可視化されていることだ。都心のホテルやアパート、一軒家はどこかコロニアル風の建築だ。ホテルは中枢にいるのは白人で、黒人がいかにも奴隷時代を思わせる格好をして、驚くほど丁寧に接してくれる。まさに「奴隷根性」が形になっていて、私にはそれがつらい。

もちろん街はきれいで、おまけにお台場のような新しいウォーターフロント地区と、伊豆のように(フランス人はコート・ダジュールと言っていたが)山と海に囲まれた地区もある。超高級ホテルが立ち並び、値段は日本の半額以下。アフリカ料理の店に行けば、豆、野菜が多く、何種類ものカレーがあるしコメもあるので、日本人には欧米より楽だ。イタリア料理やフランス料理のレベルも高い。地元産のワインもかなりいい。海辺の高級ホテルで過ごす分には、快適だろう。

しかし何かが足りない。街を歩いても映画館もカフェもない。気楽なレストランはファストフードしかない。本屋も滞在したホテルの近くに1軒のみ。そのかわり銀行ばかりある。つまり金持ちは多いが、文化はないということか。街を一人で歩くと、黒人の若者が寄ってきて、物乞いをする。それがずいぶんしつこくて、放っておくと10分くらいついてくる。私は2日目から小金を渡すことにした。それもつらい。

私には、欧州の都市で時々嫌な目に会いながら、文句を言ったり怒ったりしている方が気が楽だ。

ネルソン・マンデラが27年を過ごした刑務所のある、ロビン島にも行った。これもまた別の意味でつらかったが、一番心に残った。初めてペンギンを見たのも嬉しかった。

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