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2012年6月

2012年6月30日 (土)

戦後史を読む:『叙情と闘争』

元西武百貨店オーナーの堤清二という人に対しては、特別な感情がある。私は1980年代の「セゾン文化」に「乗せられた」、あるいは「騙された」と思っている。その張本人がこの人だ。彼が「読売新聞」に連載していた『叙情と闘争』が文庫になったので、さっそく読んだ。

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2012年6月29日 (金)

キアロスタミの新作は

先日ここで、外国の監督が日本や日本人を扱うとおかしな映画になることを書いた。さてイランのアッバス・キアロスタミが日本で撮ってカンヌのコンペに出た新作はどうだろうか。半分怖いもの見たさで、9月公開の『ライク・サムワン・イン・ラブ』の試写に出かけた。

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2012年6月28日 (木)

ユニクロを着るタクシー運転手

先日久しぶりにタクシーに乗ったら、窓にユニクロのロゴ入りステッカーが貼ってあった。どんなキャンペーンかと思ったら、「この車の運転手はユニクロのポロシャツを着ています。働くすべての人にユニクロを!」と書かれていた。そこで運転手さんに聞いてみた。

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2012年6月27日 (水)

『鍵泥棒のメソッド』の不可思議な魅力

9月15日公開の内田けんじ監督新作『鍵泥棒のメソッド』を見た。この監督はこれまで『運命じゃない人』や『アフタースクール』が話題になっていたが、見ていなかった。今回初めて見て、ちょっと驚いた。

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2012年6月26日 (火)

絶望的な渋さの「ベルリン国立美術館展」

外国の美術館にマスコミが億単位の金を払って一館から借りてくる「〇〇美術館展」は、ここでもさんざん批判してきた。9月17日まで上野の国立西洋美術館で開催中の「ベルリン国立美術館展」もその一つだ。大金を払ったのはTBS。

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2012年6月25日 (月)

ガラガラの『アメイジング・スパイダーマン』

公開2日目に『アメイジング・スパイダーマン』をで見た。一番驚いたのは、有楽町の日劇1で日曜3時の回がガラガラだったことだ。千人を超す劇場に2割くらいしかいなかった。

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2012年6月24日 (日)

陰りゆく「フランス映画祭」:(2)メルヴィル・プポー特集

「フランス映画祭」の一環としてメルヴィル・プポー特集がユーロスペースと日仏学院で開かれているので、ラウル・ルイス監督の未公開作『犯罪の系譜』(96)を見に行った。秋に『ミステリーズ・オブ・リスボン』が公開されるラウル・ルイスをこの機会に見ておきたいと思ったからだ。

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2012年6月23日 (土)

陰りゆく「フランス映画祭」

今年もフランス映画祭が開催されている。今年で20周年ということだが、1993年に横浜で始まった時は華々しかった。それが六本木に移り、有楽町マリオンに移って、どんどん地味になっていった。

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2012年6月22日 (金)

「6月病」か

かつて、「5月病」というのがあった。大学の新入生や企業の新入社員が5月になると「こんなはずじゃなかった」と悩むというやつだ。大学に勤めて今年で4年目だが、大学の4年生には「6月病」があるのではないかと思うようになったこの頃だ。

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2012年6月21日 (木)

戦後史を読む:『日中国交正常化』

去年話題になった、服部龍二著の新書『日中国交正常化』をようやく読んだ。50歳を過ぎて、自分がこれまで生きてきた時代を振り返るために、戦後史を語る本を最近よく読む。この本は「田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦」が副題で、1972年の日中交渉の過程を描く。

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2012年6月20日 (水)

それでも必見の映画

外国の監督が日本や日本人を扱うと、まずおかしな映画になる。それこそエジソン初期の芸者の踊りに始まって、最近のアミール・ナデリ監督の『CUT』に至るまで、映画史にはどこか変な作品が並ぶ。ブラジルのヴィセンテ・アモリン監督が終戦直後の日系移民社会を描いた『汚れた心』も、その系譜に連なる。

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2012年6月19日 (火)

ハバナの空気に酔う

昔から、オムニバス映画はおもしろくない。監督にとっては注文仕事だから気を抜く場合が多いし、それぞれ勝手に作るから全体のトーンも統一されない。8月4日に公開される新作オムニバス映画『セブン・デイズ・イン・ハバナ』もそんな1本だが、別の魅力がある。

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2012年6月18日 (月)

キッカワレイカとは?

吉川霊華という画家の名前はどこかで聞いたことがあったが、全くノーマークでキッカワレイカという読み方も知らなかった。竹橋の東京国立近代美術館で7月29日まで開催の「吉川霊華展」を見に行ったのは、チラシに惹かれたからだ。

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2012年6月17日 (日)

日本映画に見る戦時中の女性像

最近DVDで見た古い邦画で、戦時中の女性像に妙に感動したのが2本あった。1つは木下恵介の『陸軍』(44)の田中絹代、もう1つは増村保造の『赤い天使』(66)の若尾文子。

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2012年6月16日 (土)

「失われた20年」の終わりか

昨日のニュースを見ていると、バブル崩壊以降のいろいろな現象がすべて終わった気がした。一番はもちろんオウムの高橋克也の逮捕。それから、97年東電OL事件のゴビンダさん(今はマイナリさん)の帰国、そして消費増税の合意。

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2012年6月15日 (金)

高橋由一の数奇な運命

上野の芸大美術館で「高橋由一展」を見てから、部屋に鮭の絵の実物大の複製を貼って、毎日見ている。するとこの絵の謎を解きたいという思いが日々強まり、古田亮著の新書『高橋由一 日本洋画の父』を読んだ。

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2012年6月14日 (木)

運転免許更新に考える

5年に1度の運転免許運転免許更新に、勤務先の近くの警察署に行った。30分も待たされたので、いろいろ考えるところがあった。私は無事故のいわゆる「ゴールド」だが、3100円を払わされた。

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2012年6月13日 (水)

極限状態のドイツ映画:『ソハの地下水道』

ドイツ映画には、極限状態を描いた歴史物の秀作が多い。最近だと『善き人のためのソナタ』とか『ヒトラー 最後の12日間』、『アイガー北壁』、『トンネル』など思い出す。一見地味な内容だが、見ているとだんだん盛り上がってゆく。

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2012年6月12日 (火)

ゲリンのデビュー作

いつの時代にも、映画狂たちが偏愛する監督がいる。最近だと、スペインのホセ・ルイス・ゲリン。数年前に東京国際映画祭で上映された『シルビアのいる街で』以来、小さなブームだ。彼の作品を8本もまとめて上映する映画祭が6月30日から開催されると聞き、とりあえずデビュー作を試写で見た。

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2012年6月11日 (月)

高橋由一の謎

上野の東京芸術大学美術館で6月24日まで開催中の「高橋由一展」をようやく見た。チラシに例の鮭の絵が大きく載っていて、「ああ、思い出した、あの鮭だ。」と書かれているくらい、この一点で有名な画家だ。しかしその全体像はどうもはっきりしないので、大きな個展を見たかった。

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2012年6月10日 (日)

「幸福の科学」の映画を見る

初めて、「製作総指揮 大川隆法」の映画を見た。『ファイナル・ジャッジメント』という題で、日本がアジアの大国オウランに占領される近未来を描いたもの。見たのは、教えている学生が出演していており、「見てください」とチケットをもらったから。教師は大変だ。

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2012年6月 9日 (土)

パンチカードとナチ

昔から、とにかく本を買う。だから家はいつも本の山だ。当然、買ったけど読まない本も多い。で、最近はその中から読む本を探す。昔はめくっただけで止めたのに、読みたくなる本がある。原克著の新書『悪魔の発明と大衆操作』もその一冊。

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2012年6月 8日 (金)

普通の居酒屋

最近、普通の居酒屋が少なくなった。年を取ると、作務衣を着てインカムを付けた若者がプラスチックのメニューを持ってくるような店には行きたくない。先日、フランスから来た友人と夕食をするのに「イザカヤ」と言われて、はたと困った。

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2012年6月 7日 (木)

憂鬱な読書:『陰謀史観』

秦郁彦著の新書『陰謀史観』を読んだ。最近、『まんが パレスチナ問題』や『ネットと愛国』などを読んで、ユダヤ人の陰謀とか朝鮮人の陰謀とかの考えに馴染んだからかもしれない。しかし陰謀史観を歴史的にたどったこの本を読むと、いよいよ憂鬱になる。

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2012年6月 6日 (水)

相変わらずのワイズマン

6月30日公開のフレデリック・ワイズマン新作『クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち』をようやく見た。前作の『パリ・オペラ座のすべて』とほとんど同じ作りで、ひたすら対象に寄り添い、ドラマもなく淡々と細部を見せてゆく。

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2012年6月 5日 (火)

水村美苗の新境地

水村美苗の小説は、どれもおもしろい。といっても、これまで3冊しかないが、『續明暗』『私小説 from left to right』『本格小説』と来て、今回が『母の遺産 新聞小説』。人を食ったような題名ばかりだが、これまでは外国育ちの自分と家族の物語を濃厚に描きながら、日本の近代そのものを語ってきた。

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2012年6月 4日 (月)

変わりゆく博多

週末に学会があって、久しぶりに博多に行った。福岡の南部に実家があるので、普段は博多のホテルに泊まることはないが、今回は飲みに行ったり、翌朝の会議などを考えて泊まることにした。

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2012年6月 3日 (日)

憂鬱な読書:『ネットと愛国』

読みながら、本当に憂鬱になった。安田浩一著『ネットと愛国』は、いくつかの書評で読んで、数日前の朝日の論壇時評で高橋源一郎も取り上げていたので買った。副題は「在特会の“闇”を追いかけて」。

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2012年6月 2日 (土)

テレビを見ない

自分は世間の話題からとにかく遅れていると感じることがある。先日の衝撃は「金環日食」だった。世間ではどうも、何百年ぶりかに日本各地で見られるとのことで盛り上がっていたようだ。日食の数日前に友人に専用メガネを見せられて、私は驚いた。

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2012年6月 1日 (金)

おばあちゃんのスペイン料理

東京に住むスペイン人のアルベルト氏から勧められたスペイン料理店のうち、「BIKINI」については既にここに書いたが、ようやくもう一つの青山学院そばの「エル・カステリャーノ」に行った。こちらは「BIKINI」のような現代スペイン料理とは正反対だと聞いていたが、まさにおばあちゃんの味だった。

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