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2012年6月22日 (金)

「6月病」か

かつて、「5月病」というのがあった。大学の新入生や企業の新入社員が5月になると「こんなはずじゃなかった」と悩むというやつだ。大学に勤めて今年で4年目だが、大学の4年生には「6月病」があるのではないかと思うようになったこの頃だ。

大学は4年生になると単位も少なく、卒業論文や就活が中心になる。これまでは、何でも友達と一緒だったが、急に毎日一人で過ごすことが多くなる。そして6月になると、内定が決まった友人も出てくる。「えっ、いつの間に受けていたの!」。そんななかで自分は2、30社に断られ、もはやどうしていいかわからない。

一方、4月に卒論を書き始めた時は、「これを書きたい」というのが漲っているが、6月くらいになると、その情熱も失せてくる。序論まではいいが、その後が続かない。なんだかすべてが面倒くさくなり、先送りしたくなる。

毎年今頃になると、こんな学生に何人も会う。6月の梅雨の不安定な天気もあるだろう。その多くは7月になると、また元気が出てくる。カッと太陽が照ると、明らかに何かが刺激されるのだろう。

今は、言うべきことは言いながらも、いつもより優しい言葉をかけるようにしている。そうしないと、ポッキリ折れてしまいそうだから。内定の1つでももらえれば、すべては変わるのだが。

昔は就職なんて、4年の夏休みからだった。私は7月末にフランスから帰ってきて、それからでも十分に間にあった。3年生の今頃から就活なんて、なんという時代だろう。

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