気になるニュース
昨日自分が貧乏性と書いたが、何より活字貧乏性だと思う。時間が余ると、いつも活字を追っている。そして小さなニュースが気になる。最近気になったのは、地下鉄の駅で手に取った『R25』というフリーペーパーに載っていた「国民年金納付率低下」のニュース。
国民年金の納付率が平成18年度の66.3%から毎年減っていて、22年度は59.3%らしい。これは20代にフリーターが増えて加入率が下がっているためで、22年度の20代の加入率は46%。ネットで調べたらさらに驚いた。平成5年度は加入率が85%もある。それを頂点にどんどん下がっているのだ。
小泉内閣の労働者派遣法改正が1999年(平成11年)。この時までは納付率はまだ70%代。そして非正規労働者が労働人口の1/3を越して、国民年金も払えない人が若者を中心に増えている。
もう一つ気になったのは、ニュースではないが今週の「アエラ」に内田樹氏が書いていた一言。大津のいじめ事件に関することだが、「『立場上反論や反撃が許されないものに、暴力をふるい、屈辱を与え、生きる気力を失わせること』を『いじめ』と定義するなら、今メディアが学校の教師たちや教育委員会に対して行っていることは、そのまま『いじめである』」というくだり。
内田氏は「今の日本の社会には『いじめ』が蔓延している」と書く。先ほどの納付率の話ともつながってくる。考えてみたら、今の資本主義は他人を不幸にして自分や自分の身内だけが生き延びるような哲学を是としている気がする。
確かに、メディアは「いじめ」が大得意だ。でも考えてみたら、私のような大学の教師もちょっと危ない。無防備の学生に罵声を飛ばして傷つけていないか。「よかれと思って」が一番怪しい。そのうえ私なんぞは元マスコミだし。
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