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2012年9月17日 (月)

『天地明察』を楽しむ

始まったばかりの映画『天地明察』を見て楽しんだ。いい意味での娯楽映画にできあがっている。何といっても、登場人物を見ているだけで嬉しくなる。主人公の安井算哲を演じる岡田准一の素直さと真剣さ、その妻となるえん役の宮崎あおいの優しさとユーモア。

これまでの誤りの多い暦を改めて、新しい暦を作ろうとする安井算哲を中心とした若者たちを見守る中年たちもいい。日本中を旅する探検隊<北極出地>の笹野高史と岸部一徳、水戸藩主の松本幸四郎に水戸光圀の中井貴一、算哲の師匠山崎闇斎役の白井晃など、名優たちが応援する感じだ。個性的な俳優たちが、抑制を効かせて、全体を盛り上げている。

木で作られた観測機器などの美術も凝っている。映画にしにくい内容なのに、いろいろな機械や算術を見ているうちに、だんだんわかったような気になってくる。

滝田洋二郎という監督は、『おくりびと』でも『壬生義士伝』でも、終盤を泣かせすぎるクセがあるが、この映画では軽やかに終わっているのもいい。親でも子供でも、誰と見に行っても楽しめる映画だと思う。

久石穣の音楽も、全体の軽いテンポを生み出すことに重点が置かれ、泣かせすぎない。

算哲が家の中で出窓を見ながら星の計算をする場面があるが、パンフレットを見たら、それは監督の指示でフェルメールの《天文学者》をイメージして作られたという。言われてみたら、その通り。

丸の内ピカデリーの観客は年配の夫婦が多かったが、若い女性のグループも。全体にまじめな感じの人が多く、ポプコーンの音に悩まされることはなかった。

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