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2012年9月 4日 (火)

変わりゆくベネチア国際映画祭:その(4)客層

今回ベネチアに来て一番思ったのは、中国語を話す女性ジャーナリストがずいぶん増えたことだ。5年くらい前までは香港と台湾をあわせて数人という感じだったが、今でではたぶん30人以上。20代の若い女性たちがだいたい数名ずつ集まっていて、北京語や広東語で議論している。

そのうえ、ルイ・ヴィトンのバッグを持ったりとずいぶんおしゃれだ。中間富裕層が育てば、政治家やビジネスマンばかりでなく、映画評論家志望の若者も出てくるだろう。今のところはいつもグループ行動だが、5年もすれば今の日本のジャーナリストのようにどんどん1人で行動するに違いない。

ベネチアのリド島では、「ヴァレンチノ」「アンドリ」「ラ・ファヴォリータ」「アル・ジャルデネット」などがおいしいレストランとして有名だ。そういう場所に行くと必ずと言っていいほど日本人の知り合いに会うが、まだ中国人はほとんど見ない。これも5年もすれば中国人が大勢来るようになるだろう。

なにせ今年、中国の興行収入は日本を抜いて世界2位になることが確実だから、世界各地のプロデューサーだって、中国に映画を売ることを真剣に考えているに違いない。

そういえば、ロシア語もよく耳にする。これも中国と同じ理由で、リッチになったからに違いない。だからと言って、ヨーロッパも日本もジャーナリストが減った感じはない。人間は一度身につけた趣味(=仕事?)は、多少貧しくなっても続けてゆく。

ベネチアの観客と言えば、最近は携帯電話が鳴ることが減った分、スマホを時々見る人々が多い。日本でプロの評論家がこんなことをすることはありえないが、欧州ではさほど気にしないようだ。

それからちゃんとIDカードを持っている老夫婦が結構いる。イタリア人の知りあいに聞いてみたら、元議員などの地元の有力者が老後の楽しみで来ているという。こういう人々は、映画を見ながら「今晩、何を食べる?」とマイペースで話すから、近くに座るとたまらない。

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