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2012年11月

2012年11月30日 (金)

森鴎外の歴史小説

いやはや驚いた。鴎外の小説『山椒大夫』が映画と比べて物足りないくらいシンプルなのに感嘆したが、同じ文庫に収められて入るほかの歴史小説も、まるで大人向けのお伽噺のような味わいがあった。

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2012年11月29日 (木)

相変わらずの東京フィルメックス:その(3)

昨日はコンペの作品を1本見た。正確に言うと、体調が悪くて1本が限度だった。日曜夜に初夏のオーストラリアから帰って、月曜朝から授業をして、夕方に2本見た。すると途中から寒気がしてきた。

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2012年11月28日 (水)

相変わらずの東京フィルメックス:その(2)

昨日も2本見た。平日の昼間にかかわらず、700席の会場が半分以上埋まっている。見たのは招待作品のアモス・ギタイ監督の『父へのララバイ』とコンペのイスラエル映画『エピローグ』。イスラエル2本だったが、見た印象は前日に限りなく近い。

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2012年11月27日 (火)

相変わらずの「東京フィルメックス」:その(1)

オーストラリアに行っているうちに、東京フィルメックスが始まっていた。昔、少し手伝っていたこともあるので、帰国早々に出かけた。2本を見たが、「相変わらず」という印象か。

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2012年11月26日 (月)

再び、JAL問題

オーストラリアにたった3泊で行ってきたが、今回もJALの往復だった。もう経営状態もいいようだし、ほかの航空会社にしようかとも思っていたが、乗り継ぎの時間などJALが一番当方の都合に合っていた。

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2012年11月25日 (日)

オーストラリアの印象(2)

ブリスベンのホテルに着いて、一番驚いたのは、受付に朝7時から夜8時までしか人がいないということだ。それ以外の連絡先は書かれているが、夜着く客はどうなるのだろうか。

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2012年11月24日 (土)

飛行機で読む松尾邦之助

オーストラリアに向かう飛行機で読んだのは、松尾邦之助著『無頼記者、戦後を撃つ』。松尾邦之助というのは、前にもここで書いたが、戦前のパリで画家の藤田嗣治と並ぶくらい有名だった日本人。彼は1975年に亡くなっているが、この本は未発表の遺稿を後に出版したものだ。

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2012年11月23日 (金)

オーストラリアの印象

初めてオーストラリアに来た。これまで、カンガルーやコアラのいる、ばかでかい国という、一般的なイメージくらいしかなかった。ブリスベンで1日目を過ごしたが、一言で言うと、アメリカみたいだ。

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2012年11月22日 (木)

会田誠の不穏さとうまさと

六本木の森美術館で始まったばかりの「会田誠展」を見た。1965年生まれだから若手とは言えないが、この世代の日本の作家のこれほど大きな個展は珍しい。見終わって、もっと有名な村上隆や奈良美智よりずっといいと思った。

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2012年11月21日 (水)

なんでもできるアン・リー

アン・リーという監督は、どんな題材でもおもしろい映画に仕上げる。かつては『恋人たちの食卓』(94)のように中国人社会を描いていたが、いつの間にかアメリカ人が主人公になり、『ブロークバック・マウンテン』(05)では2人のゲイのカウボーイの悲痛な恋愛を描いた。

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2012年11月20日 (火)

「エンディングノート練習帳」を前にして

最新号の『アエラ』を読んでいて、ちょっとショックを受けた。「40歳で書くエンディングノート心得」という記事を何気なく読んでいたら、その終わりに中綴じで「エンディングノート練習帳」があった。その中身を見て、息を飲んだ。

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2012年11月19日 (月)

森鴎外の『山椒大夫』を読む

角川文庫の森鴎外『山椒大夫・高瀬舟・阿部一族』を買った。肌触りのいい紙に、ちょっとレトロなブックデザインが気に入ったからだ。字が大きいのもいい。まずは「山椒大夫」を読んだが、ちょっと不思議な体験をした。

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2012年11月18日 (日)

『黄金を抱いて跳べ』の映画らしさ

「週刊文春」で小林信彦氏が絶賛していたので、井筒和幸監督の『黄金を抱いて跳べ』を見に行った。男性しか出ない映画を彼がホメることは稀なので、何かあるだろうと思ったからだ。結果はアタリ。

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2012年11月17日 (土)

「メガ夜景よりプチ夜景」か

『新 東京いい店やれる店』というおバカな本がある。旧版は1994年に出た15万部のヒット本だが、新版に「メガ夜景よりプチ夜景」という項目がある。この不況の時代、デートには超高層ビルのゴージャスな夜景は不向きらしい。

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2012年11月16日 (金)

何でいまさらバルザック

バルザックの『ゴリオ爺さん』を読んだ。白状すると私は大学は仏文学を勉強したのだが、この小説は当時読み始めて退屈で途中で止めた記憶がある。なぜいまさら読んだのか。理由はいくつかある。まず、文庫の活字が大きかったこと。


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2012年11月15日 (木)

肉を食べよう

昔から肉が好きだった。高度成長期に育ったので、肉を食べると元気になる、みたいな神話が頭の隅に残っている。最近は肉より魚、洋食より和食、粗食が一番といった風潮が強まって、私もなんとなくその方向に向かっていた。ところが、だ。

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2012年11月14日 (水)

『アルゴ』の政治的一点突破

1点突破の映画がある。最近だと『アンストッパブル』。暴走列車を止められかだけで2時間をもたせる。あるいは『127時間』は、岩に挟まった手が取れるかだけで映画になっている。『アルゴ』がそれらと異なるのは、政治的なテーマだということだ。

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2012年11月13日 (火)

才気煥発のウェス・アンダーソンに脱帽

いやいや、驚いた。来年2月8日に公開されるウェス・アンダーソンの新作『ムーンライズ・キングダム』のことだ。「才気煥発」とは、このような監督のためにある。前衛的でキッチュでチャーミングなメロドラマと言ったらいいのか。

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2012年11月12日 (月)

期待を裏切られながらおもしろかった『北のカナリア』たち

吉永小百合主演の『北のカナリアたち』を日曜夕方に丸の内東映で見た。まわりは自分より年上の方ばかりで、平均年齢はたぶん65歳を超えているだろう。隣の夫婦は『あなたへ』に失望した話をしていた。同じ客層かもしれない。

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2012年11月11日 (日)

ボランティア人生か

今のマンションに住んで15年くらいだが、今回初めて管理組合の理事が回ってきた。毎月1回会合に出ないといけないのでできれば逃げたかったが、順番だからそうもいかない。先日、第1回の会議に出た。

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2012年11月10日 (土)

たまには政治の話を

ここにはあまり政治の話は書かない。よく知らないことを、メディアや誰かが言ったことに影響されて書きそうだから。その点、映画や美術や本の話なら、その心配は少ない。ついでに言うと、大学の話や女性の話もあまり書かないが、これは別の理由。

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2012年11月 9日 (金)

『奇貨』の世界のまっとうさ

数年に一冊しか書かないが、新著が出ると必ず買ってしまう女性作家が、私には2人いる。1人は水村美苗で、もう1人は松浦理英子。松浦の新作『奇貨』が5年ぶりに出たというので読んだ。

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2012年11月 8日 (木)

日本的情緒を求めて

『のぼうの城』が好調で、興収30億円超えの勢いらしい。震災で1年も公開が延びたうえ、水攻めのシーンを減らしたりした関係者を思うと、良かったと思う。同じくTBSとアスミック・エースが組んだ『大奥』第2弾の「~永遠~右衛門佐・綱吉篇」を見た。

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2012年11月 7日 (水)

見世物小屋の記憶

「見世物小屋」というのは妙に気にかかる。昔、九州の田舎町で祭の夜に見た剣劇芝居やお化け屋敷。大学生の頃、筥崎宮の「放生会」(ほうじょうや)で見たヘビ女。そんな記憶を求めて、12月8日公開の『ニッポンの、みせものやさん』を見に行った。

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2012年11月 6日 (火)

「違う、違う」と言いながら見る『東京家族』

来年の1月19日公開の山田洋次監督『東京家族』を見た。恐れ多くも『東京物語』のリメイクだ。まずプレスを見て、父役の笠智衆が橋爪功になっているのに愕然とし、長男の医者の佐分利信(ではなくて山村聡に)が西村雅彦になっているのに至っては、悶絶しそうになった。違う、違う。

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2012年11月 5日 (月)

「美術にぶるっ!」としたか

東京国立近代美術館60周年特別展「美術にぶるっ!」を見た。何という身も蓋もない展覧会名だろう。副題は「ベストコレクション 日本近代美術の100年」。東近美の常設はいつも見ているが、全館所蔵品展示というのに惹かれて見に行った。

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2012年11月 4日 (日)

「この国は物語にあふれている」か

最近、六本木に行くことが多い。東京国際映画祭もそうだったが、「シネマート六本木」が半分試写室と化していて、日によっては3つのスクリーンを試写に使っている。かつて試写と言えば銀座・新橋だったが、京橋が増えたと思ったら、今やアスミックやフォックスも含む六本木が中心になった。

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2012年11月 3日 (土)

カルト集団のサスペンス映画とは

試写で見る作品を選ぶ時、監督や俳優やプロデューサーに取っ掛かりがない場合、受賞歴に頼ることが多い。左右に棕櫚のマークで「〇〇国際映画祭新人賞」などと並んでいると、つい見に行ってしまう。来年2月に公開する『マーサ、あるいはマーシー・メイ』もそんな感じで選んだ。

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2012年11月 2日 (金)

小説家やアーティストの映画はおもしろいか

小説家や画家など、他の分野の人間が映画を監督すると、うまくいかないことが多い。古くは石原慎太郎の映画があったし、池田満寿夫や村上龍の映画もあった。最近だと映像を使う現代美術の人気者、ピピロッティ・リストの「ペパーミンタ」もいま一つだった。

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2012年11月 1日 (木)

80歳を過ぎた監督の映画

80歳を過ぎた監督が作る映画に、本気か冗談かわからない不思議な魅力が溢れるものがある。現在公開中のワイダの『菖蒲』がそうだし、ロメールの遺作『我が至上の愛』がそうだった。1月26日公開のタヴィアーニ兄弟の『堀の中のジュリアス・シーザー』もそんな1本だ。

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