「エンディングノート練習帳」を前にして
最新号の『アエラ』を読んでいて、ちょっとショックを受けた。「40歳で書くエンディングノート心得」という記事を何気なく読んでいたら、その終わりに中綴じで「エンディングノート練習帳」があった。その中身を見て、息を飲んだ。
最初にページ上に住所など基本的な情報を書く欄があり、真ん中の1/3に「自分史―これまでとこれから」とある。「子供のとき」に始まって「10代」から「80代以上」まで、4行ずつ。「これまでの自分の歴史、そしてこれから自分がやりたいことを書いてみましょう」。
たった4行で、10年間をまとめるなんて。「子どもの時」の自分の歴史とは何だろう。ふと浮かんだのは、海岸で父親に水泳を教えてもらっていた瞬間だ。たぶんその時の写真があるから、記憶に残ったのだろう。
私は子供のとき、将来何になりたいと思っていただろうか。たぶん何にも思っていなかった。小学校6年生の時の文集には将来の夢として、「日本を担う商社マンになりたい」と書いた。でもこれは何を書いていいかわからなかったので、姉から入れ知恵をしてもらって書いた記憶がある。昔も今も商社マンには興味がない。
10代の時は何をしていただろうか。中学生は楽しいばかりで、高校生は受験と長かった闘病生活の思い出しかない。
1ページから2ページの下1/3は、「私の幸せ、お気に入り」。何が幸せか、お気に入りかよくわからない。毎日何だか知らないが、幸せのような気もする。そんなばかな。
そんなことを考えていたら、あっという間に1時間が過ぎた。終わりのページは「大切な人への私の想い」。いや参った。こんなこと、とても書けない。とりあえず「練習帳」を中綴じから外して保存した。しばらくはこの練習帳を前に考える日が続きそうだ。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 飛行機のトラブル(2026.09.07)
- 美術と映画をめぐって(2026.08.26)
- 本を売る(2026.08.20)
- 人生の僥倖(2026.08.09)
- いつの間にかイタリア映画の専門家に(2026.08.07)


コメント