今年のドジ
先日、料理を作っていたら、フライパンの中身を床にひっくり返してしまった。台所に置いたつもりが、そこには別の鍋があって、フライパンはゆらりと傾いた。
今回は料理を始めたばかりだったから良かったが、一度は盛り付け寸前で、全部床にこぼしたことがあった。まさに「トホホ」の瞬間。
考えてみたら、私は他人よりもこのような粗相が多いような気がする。今年に限っても何度かある。1週間ほど前、渋谷のユーロスペースの1Fで夕方時間をつぶすためにビールを飲みながら、課題レポートの採点をしていた。ふと気がついたら、ビールのジョッキが倒れ、レポートにドバっと流れた。そのうえ、黒ビールを飲んでいたので、シミが濃い。
ビールを安定の悪い陶器の敷物の上に置いているのが良くない、と思ったが、やはり私が悪い。さて、学生にどう説明したらいいのだろうか。せめてビールではなく、コーヒーと言うしかあるまい。
コーヒーと言えば、今年の1月頃にもドジを踏んだ。パラマウントの試写室で、『ヒューゴの不思議な発明』のメリエスについて、関係者向けにレクチャーをした時だ。朝10時前に着くと、わざわざスターバックスのコーヒーを出してくれた。リュックからパソコンを取りだそうとした瞬間に、コーヒーは赤い絨毯の床に散った。みなさんで拭いていただいたが、何とも申し訳なかった。
数週間前に、近所のスーパーで渡されたばかりのビニール袋を取り損ね、ワイン瓶が割れてしまったこともある。すぐに取り換えてくれたが、あれが千円程度の安ワインではなく、1万円のものだったら、どうしただろうか。
これはボケたのではない。私は少なくとも小学生の時からそうだった気がする。走って勢い余って給食の鍋を倒したり、ランドセルを振り回して試験管の並ぶ机にぶつかったり。
ドジというより不注意だ。何かに熱中し過ぎて、周りに気がつかないというパターンだと思う。このまま老人になったら、もっと粗相をしそうで怖い。
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