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2013年2月22日 (金)

『アウトロー』で気分爽快

大学のこの時期は、学期末の採点や卒論審査、入試などで精神的に疲れることが多い。昨日は修士の入試で気が滅入ったので、スカッとする映画を見たくなった。選んだのはトム・クルーズ主演の『アウトロー』。

もともと「朝日」で山根貞男さんが、WEBRONZAで藤崎康さんが絶賛していたので、気にはなっていた。ただ、監督のクリストファー・マッカリーを知らなかったし、「週刊文春」での星はみんな低かったので、躊躇していた。

結果は大当たりで、気分爽快に。最近、今風の映画ばかり見ていたが、久しぶりに古めかしいアクションを見た気分。感じとしては、ハワード・ホークスの後期の西部劇とか、イーストウッドの初期に近い。つまり、放浪者がやってきて悪を倒して去ってゆく勧善懲悪映画だが、ユーモアたっぷりで、ちょっとゆるいアクション。

トム・クルーズ演じる主人公ジャック・リーチャーは、カウボーイではなくて、イラクの元米軍捜査官。冒頭数分でピッツバーグの川沿いで連続銃撃事件が起き、容疑者として捕まったイラクの元米軍狙撃手の男が一言。「ジャック・リーチャーを呼べ」。

刑事らが「誰だ、その男は」と調査するが、クレジット・カードも、免許証も携帯電話も持たない男が浮かび上がる。物語はリーチャーが女性弁護士と組んで、元狙撃手の冤罪を晴らしてゆくというものだが、リーチャー役のトニー・スコットが渋い。

荷物もなく、電話はいつも公衆電話だし、いつも他人の車を借りる。カーチェイスは本人が運転したというが、ちょっと間が抜けているところも含めて、妙な迫力がある。

ギャングのチンピラに指を詰めさせようとして、ナイフを渡さず口で切らせようとするところなんて、ヤクザ映画の見過ぎではないか。最後の決闘も銃を捨てて素手で戦うところなど、どうも和風だ。後半、ロバート・デュバル演じる銃砲店の老主人がリーチャーの突撃を手伝うあたりは、まさに西部劇風。

事件を解決し、リーチャーは馬ならぬ長距離バスで去ってゆく。これは続編ができるかと心が躍った。

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