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2013年3月23日 (土)

ローマのウディ・アレン

最近のウディ・アレンは、次から次に映画を撮っている。舞台もバロセロナ、ロンドン、パリと華やかだ。6月8日公開の『ローマでアモーレ』は題名通り、ローマが舞台で、これまで以上に観光地が出てくる。

トレヴィの泉、スペイン階段、テルミニ駅、ヴェネト通りなど誰でも知っている場所がいっぱい。そのうえ、久しぶりにウディ・アレン本人も出てくるし、加えてロベルト・ベニーニ、ペネロペ・クルス、アレック・ボールドウィンといった有名俳優たちがどんどん出てくる。

ところがあまり盛り上がらない。映画はローマで起こる4つのエピソードを交互に見せてゆくが、登場人物はほぼ交わらず、それぞれの物語のキレもあまりよくない。

それでもおもしろい。最初にウディ・アレンが降下中の飛行機の中で、「乱気流だって!僕は大好きだ」などとわけのわからないことで騒ぎ出すのを見て、嬉しくなった。彼の映画はやはり本人が出てくるのが一番。彼はローマで突然結婚をすると言い出した娘の相手に会いにやってくる。娘婿の父親はシャワーで歌うオペラが抜群にうまく、アレンがこの男を売り出そうという展開は、相当おかしい。

あるいは、まじめな会社員が突然有名になるという役を演じるロベルト・ベニーニ。この人も勝手なおしゃべりを始めると、その天性のコメディアンぶりを発揮する。その顔を見ているだけで楽しい。

ペネロペ・クルスは、ポルデノーネから出てきた新婚の夫に迫る娼婦の役。ちょっと体を持て余した感じだが、やはり魅力的。一方、新婚の妻は有名な俳優に出会うが、これを演じるのはイタリアでは有名なアントニオ・アルバネーゼで、そのオーラが十分に出ている。

イタリア俳優で言えば、一瞬の役でオルネラ・ムーティ(『未来は女である』!)が出ているし、これはプレス資料にもないがニュースキャスター役でドナテッラ・フィノキアッロ(もうすぐ公開の『海と大陸』のすばらしい母親役!)も出ている。あるいは、最後に出てくるスペイン広場を見渡せるテラスは、間違いなくアドリアーナ・キエザさん(イタリア映画を海外に売っている猛女)の家だ。

そんなこんなで、私にはずいぶん盛り沢山な映画だった。

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