ストレスの話
今週の『アエラ』の巻頭特集は、「ストレスの正体」。これを読んだらストレスになりそうなくらい、ありとあらゆるストレスの症状が書かれている。まず「テクノ不安症」に「テクノ依存症」。女性だと多いのが「不潔症候群」「スーパーウーマン症候群」「ランチメート症候群」など。
会社員だと「慢性疲労症候群」「燃え尽き症候群」「出勤拒否症」などは従来型でわかりやすいが、「昇進うつ症候群」は昇進で追い詰められることらしい。「新サンドイッチ症候群」は、上司と部下の間で悩むのかと思ったら、会社と家庭のどちらからも阻害されて居場所がなくなること。
「ギャンブル依存症」や「過敏性腸症候群」は読んで字のごとし。驚いたのもいくつかあった。「擬態うつ病」は病気でないのに「うつ病に違いない」と思い込み、医師の診断を認めない。これは人のせいにしたがる人や病気情報にくわしい人に多いらしい。「仮面うつ病」とは不眠状態が続いたり、胃腸や心臓などに不調が現れているのに認めようとしないこと。
「空の巣症候群」とは、子どもが結婚や独立で家を出てゆき、虚無感に襲われることで、中年女性に多いらしい。これは同世代の友人にいる。
「ストレス」という言葉自体、「朝日新聞」の使用頻度から見ても、1985年の10倍から20倍になったという。新聞が書くからそうなるという論理もあるけど、それは新聞が書くから不況になるというのと同じで、八つ当たりに近いと思う。
『アエラ』には、ストレスが増えた原因は書いてない。言うまでもなく、この四半世紀で2回の地震があったり、コンピューターやインターネットが普及し生活環境が激変しているし、グローバル化への対応で雇用が不安定になったことなどが主な理由だろう。
ところで、私はたぶんストレスがない。2度転職し、2つ目の新聞社では途中で全く逆方向の仕事をさせられたから、今まで4種類のずいぶん違う仕事をしてきた。今から振り返ると、ストレスのより少ない、楽な職場をめざして移ってきた気がする。最初の役所は本当に疲れた、と今は思う。
さて今のストレスは何か昨日から考えていたら、毎朝このブログを書くことだと思い当たった。これは実は本当に大変。今や「天声人語」だって2人交代なのに。毎晩寝る前に明日何を書こうかと考えて眠られない、というのはウソだけど。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- スポーツジムの困った人々(2021.04.21)
- 中国語を始める:その(2)(2021.04.17)
- 黒沢清監督とベネチア(2021.04.14)
- 「武闘派」と呼ばれて(2021.04.12)
- 今一度、オリンピックへの疑問(2021.04.10)
コメント