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2013年7月23日 (火)

フランスの出生率増加に考える

選挙の日に朝刊各紙を読んでいて、おもしろい記事を見つけた。「読売」の国際面に三井美奈・パリ支局長が書いた「“出産大国”フランスの意気」というものだ。フランスは1990年代に1.66%に下落した出生率を10年余で2.0%に回復させたという。

これは手厚い育児手当の成果らしい。「南欧諸国が財政難で子供の手当を削る中、フランスは昨年、小学生から高校生の全員に支給する学費補助を25%引き上げ、1人毎年約4万円とした。国防、環境予算を削る中、である」

その理由をこの記事は、パリ大教授の言葉を引きながら「人口増は強迫観念」という。18世紀までフランスは欧州で一番人口が多かったが、19世紀後半にドイツに凌駕され、普仏戦争で負けた。さらに第二次世界大戦ではパリを占領され、今は経済で押されている。

つまり「富国強兵」という古めかしい考えが根っこにあるらしい。これは人口減が続く日本も、まじめに考えた方がいいのではないか。

そう思っていたら、仏誌「ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール」の最近の号に、フランスで1人暮らしが増えている記事があった。パリに住む51%は独身だという。欧州の世帯の3割は1人暮らし。これからは1人暮らしがもっと増えるという内容だった。

つまりフランスは1人暮らしはOKだが、子供はどんどん生め、という国のようだ。これは安藤美姫の突然の出産で、大騒ぎで父親探しをしている国とは大違いかもしれない。

ネットで調べてみたら、23区だと世帯数で半分が一人暮らしで、人口ベースだと25%。パリの独身率とは調べ方が違うので単純に比較はできないが、日本も1人暮らしが増えているのは間違いない。日本がこれ以上落ちぶれないために(富国強兵のために)、子供を作りましょうとは言いたくないが、一夫一婦制にこだわらない子供の育て方は悪くない。

なんらかの事情で結婚できない人も、欲しければ子供を作りやすいような社会がいい。あるいは子供のために無理をして不幸な仮面夫婦を続けるくらいなら、別れても生きられるように応援する制度や環境があった方がいい。そして結果としてそれが人口増につながるなら、なおさらのことだ。

自分には子供はいないが、柄にもなくそんなことを考えた。たぶんフランス人に聞いたら、そんなに簡単じゃないと言われそうだけど。

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コメント

ところで日本での出生率の伸び悩みが、婚姻の制度や労働法の不備、という制度の問題でとらえられるとは思いません。結婚しても子供のいない夫婦がいたとして、その一番の問題は、『兄弟』へのこだわりではないかという気がしています。
1人目と2人目が『兄弟』というセットで捉えられ、仕事、体力などの事情で数年以内に2人目が出来そうにない場合、最初から一人もいらない、と考える人も少なくないと思います。
その点、フランス(他の欧州諸国も)では、『一人っ子』や『年の離れた兄弟』が大した偏見もなく普通に存在することが、結果的に出生率の増加とまではいえなくとも低下を防いでいるという逆説が成り立つのでは、と思います。

(日本では人口の1割程しかいない『一人っ子』は、欧州では軒並みどの国も2~3割を占めているという資料の載った本を読んだことがあります。)

投稿: ぴーひょろ | 2014年2月 3日 (月) 18時03分

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