« 17年ぶりのアメリカ大陸 | トップページ | 何とも不思議なトロント国際映画祭:その(2) »

2013年9月13日 (金)

何とも不思議なトロント国際映画祭:その(1)

今回、初めてトロント国際映画祭に参加した。来週月曜にブエノスアイレスに行く仕事があったので、その途中に行ける場所を探して、トロントを思いついた。これが何とも不思議な映画祭だ。

まず、いきなりプレスと業界用の試写日程を渡されて、どれを見たらいいかさっぱりわからない。30を越すスクリーンくらいで同時に上映しているが、そのパンフには監督名と製作国名しかない。

よく考えたら、ベネチアなどでは、まず自然にコンペ作品を見るクセがついていた。空いた時間に、別のセクションの気になる監督の作品を見ればよかった。ところがこの映画祭は賞が観客賞しかないから、コンペはない。

それでもいくつかのセクションがあって、「ガラ」(これにはプレミアム付きとなしがある)と「特別上映」Special Presentationと「巨匠」Masterなどが重要な感じか。ほかにも「発見」Discovery、「世界の現代映画」Contemporary World Cinema、「真夜中の狂気」Midnight Madnessなど全部で15セクションもある。

そのうえ、こちらは会期後半に着いてゆっくりカタログを見る暇もなく、何となく知っている監督の映画を端から見始めた。まず見たのは、フランスのラリュー兄弟の「愛は完全犯罪」L'amour est un crime parfait。マチュー・アマルリックを主演に、スイスの山奥の大学で文学を教える教授の教え子たちとのアヴァンチュールを描く。

どこまでが本当なのかどこからが妄想なのかわからないエロチックな世界を、マチュー・アマルリックがうまく体現していたが、映画自体は何をいいたいのか全くわからない。日本のSANAAが設計したスイスのローザンヌ連邦工科大学をじっくり見れたのは面白かったが。

それからベルトラン・タヴェルニエの「外務省」Quai d'Orsayは、外務大臣のスピーチ原稿を書く秘書官を通じてフランス外務省の毎日を描く異色コメディ。現在公開中の『黒いスーツを着た男』の主演、ラファエル・ペルソナーズがその秘書官で、軽快なタッチで超多忙な毎日を生きる若者を演じていた。映画は単調で、フランスはともかく日本では難しいだろう。

『わたしはロランス』が公開中のグザヴィエ・ドランの新作「田舎のトム」Tom a la fermeは、死んだゲイの恋人の田舎の家を訪ねるトムがその家族と出会うさまを描く。トムを監督自身が演じていた。相変わらずアップの多い、切れ味のいい映像だったが、当方が夕食後で酒が入っていたため、評価は難しい。と思ったら、上映後毎日新聞のSさんも同じことを言っていた。

そのほか、ジョン・タトゥーロの「ジゴロを探して」Finding Gigoloが満員で入れず、アイスランドのロバート・I・ダグラス監督の「これが三里屯だ」This is Sanlitumを見たが、こちらは10分で退散。昨日はそんなところ。なぜかフランス映画を3本(グザヴィエ・ドランはカナダ人だが仏資本も)も見たが、これは自分がフランス映画に詳しいから、監督名で引っかかるのだろう。明日以降はほかの国の映画も見るので、乞うご期待!

|

« 17年ぶりのアメリカ大陸 | トップページ | 何とも不思議なトロント国際映画祭:その(2) »

映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/537538/58179674

この記事へのトラックバック一覧です: 何とも不思議なトロント国際映画祭:その(1):

« 17年ぶりのアメリカ大陸 | トップページ | 何とも不思議なトロント国際映画祭:その(2) »