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2013年9月 1日 (日)

ソダバーグの描く男性ストリッパー

男の裸には興味がないので、男性ストリッパーたちの映画と聞いてとても見る気はしなかった。著名な女性映画評論家に「楽しかったわよー」と言われると、いよいよその気がなくなった。それでも劇場に見に行ったのは、もうすぐ映画を撮らなくなるという、スティーヴン・ソダバーグの映画だから。

ソダバーグは、『オーシャンズ11』のような大作から、『コンテイジョン』のような渋い小品まで、どれも内容に合わせてきちんと作る。では彼が男性ストリッパーを描くとどうなるか。

まず、男たちの芸をたっぷり見せる。鍛え抜かれた体を駆使した、訓練を重ねたショーは、男性が見ていてもなかなかだと思う。性交や射精をイメージしながらも下品になることなく、体操やバレエのような肉体のショーを楽しむことができる。そのうえ、彼らの歌も何とも哀愁に満ちている。

それに加えて、青春映画の群像劇を楽しむことができる。主演のマイクを演じるチャニング・テイタムは、若いアダム(アレックス・ペティファー)を引き入れて、育てようとするが、なかなか思うようにはいかない。オーナーのダラス役のマシュー・マコノヒーは、親分肌で何があっても動じない。マイアミへの移転が決まった後に彼が歌う歌には、泣けてきてしまう。

というわけで、男性の裸ばかりだったけど、十分に楽しめた。それにしても、振り返るのは自分の肉体の貧しさだ。最近は夏休みということもあり、週に3回くらい泳いでいるけれど、相変わらずペカペカの薄い胸板のまま。一体どうしたら、あんな体になるのだろうか。肉も十分食べているのに。このままゆくと、痩せた貧相な老人になりそうだ。

それともう一つ。ソダバーグはフランスの週刊誌で監督を止めると宣言していた。最近、日本の雑誌でも見た。確かに今年50歳で、これだけ何でも撮ったら、もう飽きたのかもしれない。今後は文学や美術など、1人でできることをしたいという。そうですか、という感じ。

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