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2014年2月24日 (月)

『土竜の唱』のバカバカしさについていけず

三池崇史の新作『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』を劇場で見た。予告編が本当にバカバカしくて見たくなったのと、自分の学生が「見たい」というのを聞いたからだ。

予告編でも出ていた、生田斗真が全裸で車のボンネットに括り付けられたまま車が暴走するシーンを見たいと思った。ところがそれは冒頭に出てきて、あとは脚本のクドカン特有のディープで笑えないギャグが続く。そのバカバカしさについていけなかった。

かなり退屈したけれど、それでも警官や麻薬取締官たちが一緒になって「モグラの掟四か条」を歌うシーン(ワンカット!)は抜群におかしいし、あるいは生田が阿湖義組から親子盃をもらう時に盃をバリバリと食べてしまうシーンなども忘れがたい。

出てくる俳優も若頭役の堤真一や組長役の大杉漣、敵の蜂之巣会若頭役の岡村隆史など、その服装やメイクと共に派手な演技で楽しませてくれる。セットもキャバクラやカジノや組長宅などド派手ですごい。だから最後まで見たらそれなりにおもしろいのだが、個人的には三池作品としては物足りなかった。ヤクザを扱ったコメディなら園子温の『地獄でなぜ悪い』の方がずっと良かった。

三池映画は、最近だと『十三人の刺客』や『愛と誠』あたりが一番好きだったが、今回はそれらに比べると相当落ちる。『藁の楯』や『悪の教典』でもこれよりずっといい。そもそも私はクドカン脚本の映画は苦手なのだ。それでもお金を払って損したとは思わせないほどに仕上げるのが、さすがではある。

そういえば、六本木のシネコンはほぼ満員で、8割は20代。女性の方がずっと多い。隣りの若い女性が、見終わった後に「ああ、すっきりした」と言ったのが印象に残った。映画は「すっきりする」ためのものか。

見終わってクレジットを見ていたら、フジテレビが一番に出てきていたのにも驚いた。とても地上波で普通の時間帯に上映できそうにないほどエログロの映画なのに。テレビ局の映画も変わってきたのかも。

追記:コメントで漢字の間違いを指摘いただいたので直しました。お恥ずかしい。2014/5/23

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コメント

大杉蓮→大杉漣
園子音→園子温
悪の経典→悪の教典
一つの文章でこれほどの誤字があるのは、批評家を名乗る人間としてどうなのか。自称ならまだしも、職業してやっておられるなら、そこまでの細心の注意を払っていただきたい。読んでいてなるほど、と思う部分もあったが、誤字の多さで萎えた。どうにかしてほしい。

投稿: | 2014年5月21日 (水) 16時29分

ワープロ使っていると、誤字は結構あります。
僕も、「特許庁審判部」を「特許庁侵犯部」と書いて特許庁にファックスしたり、「通商産業省」を「通称産業省」と書いて契約書案を送ったことがあります。
いけませんね、誤字は。手書きではあり得ないのだけど。僕も、誤字がないように努めたいと思います。

投稿: jun | 2014年5月24日 (土) 21時49分

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