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2014年2月 5日 (水)

つらい2月と3月

1月末に授業が終わったと言うと、多くの人に「えっ、また休みですか」「いいですねえ」と言われる。確かに4月の初めまで授業はないが、大学の教師にとってはもっともストレスが多い季節だということが、だんだんわかってきた。

まず、学期末試験の採点がある。人数の少ないゼミ形式の授業は顔がわかるからいいが、講義形式の科目で300枚近い答案を2日かけて読むと、朦朧としてくる。今は大半を記述式にしているが、今後はもっと選択式を増やすかもしれない。そしてそれを出席率を加味してネット上で1人1人入力する。ギリギリで落第の学生をどうするか悩みだすと、もう進まない。「平等」が原則なので、全員に5点ずつゲタを履かせてみたら、100点を越す子が出たり。

卒論の審査もつらい。400字詰め原稿用紙で100枚以上が原則だが、真面目な学生に限って200枚以上書いてくる。あるいは全く意味不明の文章もある。これをコメントを書きながら20本近く読むのに、1週間はかかる。土日は朝から晩まで読んでいる。そして2日間かけて学生を呼んで1人ずつの審査。いい卒論を書いた学生をホメるのは気持ちがいいが、できの悪い学生にかける言葉は、本当に難しい。

他学科の学期末試験の試験監督もやらないといけないが、何と言っても最大のストレスは入試。他学科の試験監督もあるし、自分の学科の論文の採点や面接もある。自分の学科の時は、2日間朝8時半に集合。もちろん試験監督の時は、本を読んだりスマホをいじったりするのは厳禁。私の頃の入試は、監督の先生は本を読んでいた記憶があるが、今は何でもネットに書かれるので怖い。

最近は3月にもう一度2期試験もある。もともと夏くらいからAO入試とか推薦入試とかいろいろあるが、やはり2、3月の一般入試は人数が断然多いのできつい。

ほっと一息つくのは3月の半ば。それまでは長い長いストレスの日々が続く。こんなグチを書いたのは、昨日が特に立て込んでいたから。朝は9時集合の試験監督で、午後は期末試験の採点入力、そして夕方は某所で一般の方を相手の講演会。大学と違って緊張することといったら。

大学に移ってもうすぐ5年。意外とタイヘンなのだ。会社員時代の、いやーな感じの抑圧が常時ある状態よりはいいけれど。

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