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2014年3月12日 (水)

入試の合間の読書:『「絶望の時代」の希望の恋愛学』と『官能教育』

実は入試は先週終わり、さまざまな会議も昨日で終わったので今日からは春休みだが、入試中に読んだ本がまだ何冊かあるので書いておく。アマゾンで『脳内麻薬』を買った時に、「おすすめ」に出てきたので一緒に買った宮台真司著『「絶望の時代」の希望の恋愛学』と植島啓司『官能教育』。

実はこの2冊も『脳内麻薬』と同様スカスカで、途中から飛ばし読みして1日で2冊読んだ。やはりネットで知らない本を買うと間違いが多いと痛感。

一言で言うと、宮台真司の本は、現代においてどうしたらナンパが可能かを若者に教える本で、植島啓司の本は不倫が人類にとって必然だと説くが、単なる不倫のススメ。それでも宮台の本には、興味深い細部がある。

今、一番幸せな性愛生活を営むのは偏差値50代の中偏差値グループ。高偏差値グループは性愛へのこだわりを回避し、これが中偏差値層に広がりつつあるのが現代。しかし性愛の実りをもたらすのは「変性意識状態」で、これは性への過剰なこだわりなしにはできない。

ここから、どうしたら相手に「変性意識状態」を作るかについてプロのナンパ師と学生を交えた座談会になる。多くは退屈だが、おもしろいのは、園子音の映画を巡って「アート表現だと思われているものの一部は、宗教勧誘でも用いられる洗脳テクニックの応用です」「園子音監督の映画は、日常的リアリティと、洗脳者のリアリティの間で観客を複数回ぶんぶん振り回し、いわゆる<変性意識状態>を呼び込むんです」。そうかナンパ映画だったのか。

「童貞を卒業すると男性の人格が変わる」「高度な(ナンパの)テクニックは何か。相手に合せないこと。逆に自分の世界に相手を連れてくる」「仕事ができる人はナンパができる人」「女性の過去を知ろうとしない男はやめておけ!」まあ、何となくわかるけど。

男運の悪い女へに勧める3つのスクリーニングもおかしい。1.自分の過去の男体験を話すとキレる男 2.自分の服装に文句をつける男(女はアクセサリー) 3.何かというと母親を持ち出す男。これで8割はいなくなるというが、これは案外いけるかも。

植島の本は第一章が「人にはなぜ愛人が必要か」で、第2章は「愛はいつまでも続かない」。こんな調子で人類学的調査と世界の文学を引用しながら、不倫の必要性を説く。いやはや。

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