« 本当に「女のいない男たち」か | トップページ | 「バルテュス展」をめぐって:その(1) »

2014年4月26日 (土)

そしてイタリア映画祭は続く:その(1)

今日からイタリア映画祭が始まる。昨日はイタリア文化会館でそのうちの『自由に乾杯』が上映されたので見に行った。ロベルト・アンドーという監督の映画はイタリア映画祭でもたぶん初めてだが、テンポのいい軽快な政治喜劇だった。

物語は、左派野党の党首が雲隠れするところから始まる。実はこっそりパリに行っていたわけだが、党首がいなくなった政党は大騒ぎ。そこで精神病院を退院したばかりの双子の弟に当面の代役を頼むが、この弟が予想外に活躍を始める。

双子の兄弟を二役で演じるトニ・セルヴィッロが抜群だ。そっくりなのにどこか違う兄弟を見事に演じ分ける。とりわけ弟がユーモアたっぷりに兄のフリをして、ジャーナリストをけむに巻くシーンなど抜群におかしい。だんだん人気が出てくるが、大きな広場で演説するシーンなど見ているこちらまで感動してしまう。

兄の方はパリで昔の恋人(ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ)の家に居候していた。映画のスクリプトをしている恋人の働く現場に行ったり、その夫の映画監督や彼らの娘と話したりするうちに気分が回復してくる。こちらはちょっとしんみりとしたムード。

この2人が交互にでてくるが、弟のシーンが抜群におかしい。彼が口ずさむヴェルディの『運命の力』が馴染んできたあたりで映画は終わる。終わってみると、特に際立った映像があったわけではなく、政治的に何を言いたかったのかははっきりしない気もするが、とにかく楽しかった。94分だが、この短さにぴったり。

イタリア映画祭は2001年に私が立ち上げたので、今年で14回目。私自身は2007年までやったので、その2倍の年月がたったことになる。よくまあ、同じくらいの本数を同じ時期に同じ場所で上映し続けているものだと感心する。カタログのフォーマットや中身まで2001年から変わっていないのだから。最初に始めた時は、イタリア側のパートナー探しから始まったので2年近くかかったのを思い出す。これについては後日一度書きたい。

|

« 本当に「女のいない男たち」か | トップページ | 「バルテュス展」をめぐって:その(1) »

映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/537538/59531210

この記事へのトラックバック一覧です: そしてイタリア映画祭は続く:その(1):

« 本当に「女のいない男たち」か | トップページ | 「バルテュス展」をめぐって:その(1) »