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2014年4月19日 (土)

東博の常設展に賑わい

久しぶりに上野の東京国立博物館(東博)に行ったら、ちょっと感じが変っていた。入口にガラスの建物ができていて、そこを抜けて中に入る。横にはチケットを買わなくても入れるショップもあっていい感じ。

さらに驚いたのは本館の常設展が賑わっていたことだ。これまで東博は左手奥の企画展をやる平成館ばかりに人が集まり、日本一のコレクションを見せる本館はガラガラという印象があった。ところが先日行った時は、平日昼間で雨天にもかかわらず混んでいた。

客層を見ていると、半分以上は外国人のようだ。欧米系もアジア系も半々くらいで、いかにも観光客らしい格好も多い。本館だけでも7千平米だから日本の普通の美術館の約7倍でとにかく広い。大声で話しながら見ている者も、疲れてソファで寝ている者もいる。これではまるでルーヴル美術館のようだ。

最近外国人観光客が増えているというが、それがここに現れている。かつては地下の暗い空間にあったショップも、左側の天井の高い空間に移っているし、大きな休憩室もある。案内も日本語、英語、韓国語、中国語があちこちに大きく書かれている。

外国人が日本で1つだけ美術館を見ようと思ったら、東博しかない。その施設がだんだん国際スタンダードになっているのはいいこと。できたらもっとわかりやすい展示にして欲しい。今は2階が歴史順で1階がジャンル別だが、これはわかりにくい。外国人の英語の質問に看視の女性が身振り手振りで答えていたが、英語のできるシニアのボランティアがいたらいいのにと思った。

東博に行ったのは、実は企画展の「栄西と建仁寺」展(5月18日まで)を見るため。京都最初の禅寺「建仁寺」とそれを作った栄西にスポットを当てたものだが、目玉は国宝の建仁寺蔵《風神雷神図屏風》。宗達ならではの江戸初期の愉快な絵を期待していたが、禅寺の渋い彫刻や水墨画を多数見た後に見ると、ずいぶん中国風というか、禅の世界に見えてきた。

その後に本館に回って光琳の《風神雷神図屏風》を見た。こちらは百年ほど時代が下って、ずいぶんデザイン的というか洒脱な感じになっている。そんなことを思っていたら、外国人団体に遭遇して、禅寺も宗達もふっとんだ。

そのうえ、平成館の正面で30年来の友人に遭遇した。このブログの愛読者だと言われて慌てたうえに、ある美術展について「後日書く」と書いていたのに、いっこうに書かないではないかと言われてうろたえた。禅寺どころではない。

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