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2014年4月12日 (土)

「ミラノ」展に当惑

渋谷で打ち合わせがあったので、その直前に「ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館」展を見た。副題が「華麗なる貴族コレクション」で、キャッチコピーは「横顔美人」。色白の女性の横顔のノボリが東急本店の壁にはためいているが、何の展覧会だか見るまでわからなかった。

要するに、19世紀後半のミラノの貴族、ポルディ・ポッツオーリが集めたコレクションがその後美術館になったようだ。つまりは、日本のマスコミ(今回はTBSと朝日新聞社)が金を払って一か所から借りてくる、典型的な「〇〇美術館展」。

展覧会の最初に甲冑や楯などが出てきて面食らう。16世紀や17世紀のものだが、ポッツォーリさんが買い集めたものだろう。昔、ベネチアの博物館で、えんえんと甲冑の展示を見てうんざりしたのを思い出した。

それからルネサンスの絵画がどんどん出てくる。前にここで開かれた「ルーベンス展」もそうだが、最近は板にテンペラで書く「板絵」の展示が日本でも増えた。従来は、板絵は輸送に向かないのでイタリアの美術館はまず貸してくれなかった。この展覧会では板絵があちこちに並んでいる。最近はお金さえ払えば貸してくれるらしい。

画家の名前だけたどればすごい。ボッティチェルリ、マンテーニャ、フラ・バルトロメオ、ラファエロ(帰属)、ティントレット、ティティアーノなど、私でも知っているようなイタリア・ルネサンス期の画家たちの作品が並んでいる。しかしどれも小品でかつ1、2点のみ。

それぞれの画家の特徴も違いもよくわからないままに、似たような宗教画を見続ける。あるいは時計や十字架やベネチアン・グラスも出てくるうちに、時代はいつの間にか18世紀から19世紀になる。

個人コレクションだから好きなものを集めたのだろうし小品が多いのも当然だが、日本でこれを見せられてもという気がして当惑した。会場にはミラノの美術館での展示写真を拡大していたり、映像でも見せていたが、確かに貴族の館の贅沢な空間で見たら、これらの展示品がありがたく見えるかもしれないが。

5月25日まで開催後、大阪に巡回。

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