カナダ大使館で考える
カナダ大使館で初めて映画を見た。ジョン・ウォーカー監督の『ドラマーの夢』A Drummer's Dreamというドキュメンタリーで2年前に東京国際映画祭のNatural TIFFで上映したらしい。昔、東京にある外国の大使館にはよく行ったが、カナダは行ったことがなかった。
最初にこの大使館に行ったのは、昨年の9月。突然大使館からメールが来て、トロント映画祭に参加するそうだが文化参事官が会いたがっていると連絡があった。映画祭に参加する日本人のリストを入手してコンタクトしてくる積極性に驚いた。ほかの国では考えにくい。
行ってみると恐ろしくフレンドリーで、参事官のローリーさんとはその後も何度か会うことになった。今回の映画上映は、日本とカナダの外交樹立85周年企画の1つで、毎月カナダ大使館でカナダの日本未公開ドキュメンタリーを上映する第一弾。
私が行ったのは、学生を連れて来てほしいと頼まれたから。学生が企画する映画祭にカナダ映画を加えて欲しいという希望らしいが、それはともかく7人の学生を連れて参加した。
上映の前に関係者向けの小さなパーティがあった。驚いたのは、大使が日本語を中心に挨拶したことだ。そしてその要約を英語で話す。さらに時おりフランス語を加える。カナダは仏語圏のケベック州があり、英仏2か国語が公式言語だから。ローリーさんは英語を中心に、日本語でも説明し、フランス語も加えた。
日本にある外国の大使館、とりわけ先進国で外交官の口からこれほど日本語を聞いたのは珍しい。フランス語を交える配慮も含めて、極めて親切な印象を持った。確かにトロントに行った時も、街全体のフレンドリーさは印象的だった。
上映後も、ローリーさんは日本語で学生たちに話しかけてくれた。大学生にとって大使館は全くの異世界で入れるだけでも嬉しいし、そこで親切にされれば印象はいいに違いない。
映画はどうだったかと言えば、まあまあ。10名ほどの一流のドラマーたちが、50名ほどの生徒たちとキャンプを行うさまを撮ったもので、見ているとそのリズムに乗せられて気持ちがいい。何より大自然の中の湖の畔でドラムをたたく姿が羨ましかった。
というわけで、学生のためなら夜の時間も潰す日々が続く。
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