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2014年8月28日 (木)

またベネチアに来てしまった:その(1)

またベネチアに来てしまった。最初にベネチアに来たのは、1986年の夏だと思う。パリで1年間を過ごした後にイタリアの都市を回った。ベネチアはたぶんローマから夜行電車で朝着いて、その日の夜にパリ行きの夜行に乗ったはずだ。映画祭に初めて行ったのは、1992年。

最初に勤めた政府機関で、語学研修と称してパリで3カ月過ごした時だ。ちょうど「レンフィルム祭」という自分にとって初めての映画祭を立ち上げた直後で、本場の映画祭を見たいと思った。その時は、また来る機会があるとは思わなかった。

次に映画祭に行ったのは、たぶん1999年。2001年が「日本におけるイタリア年」と決まり、イタリア関係の映画祭をやろうと出かけて行った。映画製作者連盟の会長や多くのプロデューサー、評論家と会った。みんな「オレと組めば大丈夫」と言ったけれど。それから2年後にイタリア映画祭は無事に始まった。

1年だけのはずだったイタリア映画祭はなぜか続くことになり、作品を選ぶために毎年のようにこの映画祭に通った。もちろん直行便はないし、空港からは1時間もかけて水上バスに乗る。リド島にホテルの数は少なく、値段は通常の3倍くらいに跳ね上がる。

それでも夏の終わりになると、なぜか行きたくなる。イタリア映画祭から離れてからは行かなくなったが、大学に移ってからまた行き出した。去年はその直後の時期にトロントとブエノス・アイレスに行ったので行けなかったけれど、また今年行きたくなった。

空港の船着き場から水上バスに乗りながら、そんなことをつらつらと考えていた。今年は羽田発の夜便で、朝9時頃ベネチアに着いた。飛行機から、アルプスの山と山の間の小さな町がきらきらと朝日に輝いて見えた。

今回は初めて9泊もする。某新聞に報告記事を書く仕事が来たので、2日早く出て、2日遅く帰るように変更した。従って、コンペは全作品を見ることになる。いいような悪いような。

着いてすぐに見たのはモフセン・マフマルバフの「大統領」The President。とある国で民衆の蜂起で独裁政治が終わった後に、逃げ回る元大統領を描いたものだ。マフマルバフだからもっとトリッキーな内容かと思ったが、思いのほか迫力溢れる映像で、プレス上映なのに終わると大きな拍手が沸いた。最近のアフリカや中東の民衆革命を権力者の側から描いた初めての映画ではないだろうか。

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