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2014年10月20日 (月)

今年一番つまらなかった映画

時々派手な映画を見たくなる。予告編がおもしろそうだったので『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』を見に行ったら、たぶん今年見た映画で一番つまらなかった。監督がオリヴィエ・ダアンだから、ある程度は予想できたが。

この監督は『エディット・ピアフ~愛の賛歌~』がそれなりにおもしろかった。演出はコテコテでメリハリを欠いていたが、マリオン・コティヤールがピアフの歌を歌うシーンは悪くなかった。ピアフの歌をいくつも聴けた満足もあった。

ところが今回は、フランス映画がハリウッドの真似をして失敗したパターンの典型だろう。まず脚本がよくない。いくらでもドラマやサスペンスを作れる題材なのに、あちこちで綻びが見える。

冒頭でヒッチコックが出てきた時に、失望は始まった。カリカチュアになってしまっている。これは後半出てくるド・ゴール大統領も同じ。

何よりもこれはニコール・キッドマンの映画だが、まず年を取り過ぎていないか。彼女のアップがひたすら出てくるが、その感情は伝わってこない。TCXで見ただけに、そのアップに耐えられなかった。夫のレニエ3世役のティム・ロスには貴族らしい品格がない。もちろんキッドマンのつけるカルティエのジュエリーはすごいのだが、私にはありがたみがわからないし。

脇役は、神父役のフランク・ランジェラとか、マリア・カラス役のパス・ベガスとか、グレースに仏語を教える貴族役のデレク・ジャコビとかなかなかいい。赤十字の伯爵夫人役のジャンヌ・バリバールも良かったが、パンフには載っていない。

最後にマリア・カラスが歌うプッチーニの「ジャンニ・スキッキ」は大好きな曲で、帰宅してからもマリア・カラスのCDを聞き返した。そういえば驚いたのは、客席に年配の、それも70歳を超えた女性が目立ったこと。グレース・ケリーの結婚は若い頃に話題になったのだろうか。

モナコと言えば、1985年にカンヌ国際映画祭に参加した時、数日前にカジノに入ったことがある。といっても500円ほどを払って入ってスロット・マシーンなどができるところまでだが、豪華な雰囲気は十分に味わえた。それからモナコの水族館も行って、当時はその迫力にびっくりしたが、今はどうなのだろうか。

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コメント

確かに私もこの映画は話がとっ散らかっているように思いました。良かったところと言えば、モナコの美しい風景が良くて、モナコに行きたいと思わせるところでしょう。
本当に綺麗な海、坂道、宮殿、舞踏会場ともに景観や建物の綺麗さや光沢の具合はよかったと思います。

投稿: チャカ | 2014年10月28日 (火) 12時38分

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