« 東京国際映画祭はやはりダメか:その(8) | トップページ | 東京国際映画祭はやはりダメか:その(10) »

2014年10月31日 (金)

東京国際映画祭はやはりダメか:その(9)

映画祭が始まってから、このブログの読者が増えている。通常は一日のべ千人前後だが、今週は毎日1500人近くで、昨日は2477人。そうかみんな映画祭に関心があるのかと思ったら、一番の理由は別にあった。

解析で調べてみると、今月で一番読まれたページは釜山映画祭のその(3)。そこに至る経由はbbs.nureba.comがほとんどで、それは「濡れ場.COM アイドル・女優のヌード」というもの。そのブログには釜山映画祭で見た『欲動』の感想を描いているが、三津谷葉子の裸が見えたかを知る情報源として読まれたようだ。

しょせんネットはそんなものだ。というわけで、プレス上映最後の日に見た2本を書く。1本はロシアのアレクサンドル・コット監督の『草原の実験』。冒頭に坊主頭のアジア系の大男がアップで出てきて驚く。彼はトラックを運転し、怪しげな飛行機に乗って草原の家にたどり着く。

そこにいるのは、たぶん娘であろう美少女。そこから奇妙な生活が始まる。娘のもとには白人やアジア人の若者が現れて、求婚をする。それらが何とすべてセリフなしで進行する。その分、凝りに凝った映像で夕日や水や炎などをじっくりと見せる。

かつてのタルコフスキーやソクーロフを思わせもするが、彼らのような奥深い思想は感じられず、効果を狙ったスノッブな映像に見える。最後の水爆実験爆発のような映像にはびっくりするが。これまた「我慢大会」のコンペの中ではいい方だろう。

その後に「ワールド・フォーカス」の『コーン・アイランド』を予約していたが、時間が余り過ぎる。知り合いが別のスクリーン前に並んでいるので聞いてみると、フルーツ・チャンの新作のプレス上映という。予約していなかったが、「たぶん入れます」と言うので直前まで待って、『ミッドナイト・アフター』を見た。

この監督は1990年代は香港インディーズの代表格だったが、最近はとんと聞かない。最後に見たのは『ドリアンドリアン』(2000)か。今回の新作は、香港の旺角地区から出発した大埔行きの深夜バスに乗った17人が、なぜか無人の世界に入り込むというSF。

低予算で好き放題にやっている感じで、見ていて笑いがとまらない。乗客は謎の病気で1人ずつ死んでゆくが、最後はバスがなぜか装甲車に襲われてカーアクションまで見せる。福島原発や香港の行政長官選挙の話題まで強引に取り込みながら、B級感一杯で楽しませてくれた。

我慢大会のコンペの後には、妙に気持ちのいい1本となった。本当は途中で『コーン・アイランド』か『寄生獣』を見に行く予定だったが、最後まで見てしまった。これで今年はおしまい。見たのは14本で、コンペが10本。いろいろ文句ばかり書いたが、今年も楽しんだ。

|

« 東京国際映画祭はやはりダメか:その(8) | トップページ | 東京国際映画祭はやはりダメか:その(10) »

映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/537538/60571447

この記事へのトラックバック一覧です: 東京国際映画祭はやはりダメか:その(9):

« 東京国際映画祭はやはりダメか:その(8) | トップページ | 東京国際映画祭はやはりダメか:その(10) »