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2014年10月16日 (木)

社員の発明は会社のものか

今朝の「朝日」を読んでいたら、オピニオン面に「社員の発明 誰のもの」という1ページ特集があった。政府が特許法改正を予定しているらしいが、もちろんノーベル賞を取ったばかりの中村修二氏の逸話が念頭にある。

気になったのは、非常勤で教えているW大学で、ちょうど著作権の講義をしてきたばかりだから。著作権法第十五条には、法人等の使用者が「法人等の業務に従事する者が職務上作成する著作物」の著作者を「その法人等とする」という規定がある。

つまり社員かそれに近い監督がいたとして(60年代までは大半がそうだが今は松竹の山田洋次くらいか)、その著作者は勤務先の会社になるというもの。確かにそうだろうと思う。60年代の作品はまだ著作権が生きているから、その監督の子孫たちが著作権を言い出したら、大変なことになる。

今朝の「朝日」によれば、現在の特許法では特許を受ける権利を「社員のもの」と定めているという。中村修二氏が務めていた日亜化学工業から対価として2万円しかもらわなかったとして訴えた裁判では、東京地裁は会社側に200億円の支払いを命じ、8億4千万円で和解したらしい。

「朝日」では、今回の改正についてその裁判の弁護士を務めた人が勝った根拠を説明し、もう1人の学者は会社のものとすべきだと反論している。学者の文章によれば、英国、フランス、ドイツは会社のもので、米国が「社員のもの」らしい。

芸術的な「著作物」と「特許」は違うだろうが、社員が会社の金と施設やスタッフを使って作る点では同じだろう。仮にそれで飛びぬけた発明や芸術品を作ったとしても、それ権利としては会社のものだと思う。社員は会社から特別な報酬をもらうだろうし、それ以上に個人的な名誉を手にするだろうから十分じゃないかな。

アメリカで著作権法と特許法でこの扱いが違うのは、おそらくハリウッドの圧力なのだろう。どの会社でもスター社員が少しいて、普通の人が大半で、邪魔をする人が少しいる、というのが私の持論。たぶん蟻の社会と同じで、組織はそうして維持される。

才能のある人はフリーになればいいのだから。ところで大学の教師の著作物の著作者は、普通の常識だと教師だろう。けれど著作権法によれば大学になるのではないか。またわからなくなった。

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コメント

米国についてだけ、少し説明します。
米国憲法第1条第8節第1項には,「To promote the Progress of Science and useful Art by securing for limited Times to Authors and Inventors the exclusive Right to their respective Writings and Discoveries」という記載があります(著作者および発明者に対し,著作または発見に関する独占権を一定期間に限って保証することにより,科学及び有用な芸術の進歩を奨励する)。
いろいろ法律はありますが、発明者、著作者に権利が属するのは、この記載に基づくと思います。
日本であれば、閣議決定で解釈を変更できるのかも知れませんが。

投稿: jun | 2014年10月16日 (木) 19時10分

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