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2014年10月24日 (金)

東京国際映画祭はやはりダメか:その(2)

昨晩、東京国際映画祭の開会式に出た。やはりダメだと思った。開会式に出るのはたぶん5年目くらいだが、その1時間をいつも苦痛に感じる。正直、恥ずかしい。あるいは屈辱的と言ったらいいのか。

テレビのバラエティ番組のような進行に頭がくらくらする。完全に国内マスコミ向けの演出。海外の国際映画祭に一度でも行った者なら、こんなものが許されるはずがないとわかるはずなのに。映画が、これほど軽く扱われることへの怒り。

まず、笠井信輔というフジテレビのアナウンサーがいきなり出てきて、アカデミー賞の表彰式のように舞台をアチコチ歩きながら下手な(本当に)英語で話し始めるところから、もう恥ずかしい。途中から日本語になり、その陰マイクの通訳の英語がまたずいぶん嫌な感じのする声。釜山国際映画祭の開会式の司会が、渡辺謙とムン・ソリだったことを考えた。

式の冒頭、高円宮妃の入場に起立させられ、その後に経産省の副大臣とか政務官を紹介する。これもおかしい。その後に「嵐」の5人が映画祭アンバサダーとして登壇。そこに安部首相が加わって、挨拶の前になぜか一緒にフォトセッションが始まる。

嵐も首相も「クール・ジャパン」と口にするのも恥ずかしい。そして嵐のリーダーは最後の一言で「お・も・て・な・し」と口にする。ああ。首相はこの映画祭がアジアの登竜門とか、ゲートウェイとか言う。それはもう完全に釜山に奪われているのに。

そしてようやく審査員の紹介になる。コンペの審査委員長が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督というのも、この映画祭がどちらを向いているかよくわかる。その後に「フェスティバル・ミューズ」として、中谷美紀が意味なく登壇。そう言えば、映画祭の主催者は、一度も挨拶しなかった。誰がやっている映画祭なのか、全くわからない。

オープニング作品は『ベイマックス』で、またアメリカ映画かと思ったが、これは予想外におもしろかった。「日本を愛するカリフォルニアのオタク達が作った映画」(製作のジョン・ラセターの壇上の言葉)で、日本がキーワードのアメリカのアニメが東京で世界初上映というのは悪くない。

但し、登壇のプロデューサーが日本で好きなものが、三池崇史と仮面ライダーと黒沢明と言った時、壇上の通訳は「仮面ライダー」を「ウルトラマン」と訳した。会場からは笑いが漏れて、話した本人も苦笑していたが、司会も訂正しなかった。ああ。映画を見ると、「仮面ライダー」が重要なのがわかるのだが。

コンペの審査委員長もオープニング作品もディズニーとは、『アナと雪の女王』が日本で大ヒットしたからそれに乗ったのかな。『ベイマックス』は、監督2名にプロデューサーがラセターも含む3名も登壇したが、もちろん招待費用はディズニー持ちだろうし、その後のレセプションの費用はオープニング作品の会社が持つから、ディズニー持ち。

パーティでは数人と開会式がひどいという話をした。じゃあ、行かなきゃいいんだけどねと言いながら。

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