人間は弱い:その(2)
人間は弱い。私は特に食べる誘惑に弱い。グルメの話ではなく、何より大食い、早食いだ。高校生の時、友人たち4人で「シェ―キーズ」のピザを食べに行った。確か昼は5百円で食べ放題だったので、誰が一番食べるか競争をした。
私は何と27切れを食べて、ダントツ一位だった。もちろんその日は夕食に手が付けられず、翌日までもたれた。「食べ放題」の誘惑から解放されたのは、割に最近のこと。それまではカレーを食べ過ぎたり、焼肉を食べ過ぎたり、いつも後悔ばかりしていた。
鮮明に記憶にあるのは、学生の頃、スペインのセビリアでパエリアが食べ放題の店に行った時。貧乏旅行中だったこともありお米も懐かしかったので、私は5杯食べて、店主やほかの客に呆れた顔をされたことをよく覚えている。
今は食べる量が減ったので「食べ放題」には行かないが、先日ベネチアに行くために飛行機に乗った時に、食べ過ぎを後悔した。飛行機は羽田発の22時15分だったので、自宅で早めの夕食を終えて20時に定額タクシーに乗った。30分ほどで着いて搭乗手続きを終え、プレミアム・エコノミーなのでラウンジに入った。
もう食べないと思っていたが、「とりあえず」シャンパンを飲む。そうするともう1杯飲みたくなる。3杯くらい飲むと、満腹だったことも忘れて、シューマイやカレーに手を出した。さらに赤ワインを飲み、チーズを取りといった具合で、わずか30分ほどでお腹はパンパンに。
自分で驚いたのは、飛行機に乗ってから1時間ほどで出た機内食を食べたことだ。まずシャンパンを飲む。出てきたのはチキンのカレー煮だったと思うが、手を付けないと思っていたのに、目の前に並ぶと開けてみる。そして一口とやっているうちに、赤ワインを頼み、デザートとパンを除いて平らげてしまった。
どうもアルコールが良くない。特にタダのアルコールに弱い。東京国際映画祭のパーティに行っても、ワインをついでもらうと、何倍でも飲んでしまう。飲むと羞恥心もなくなって、料理の列に並ぶ。そしてまた飲む。もちろん安ワインでおいしくはないが、タダだと10杯は飲んでしまう。そして飲んだあげくに映画祭の悪口を大声で言っているのだから始末が悪い。
この年になってタダ酒に弱いとは、我ながらさもしい。情けない。会社員の時は主に接待する側だったから、交際費のタダ酒でも飲み過ぎなかった。ところが今はタガが外れたのか。今度から「タダ酒は3杯まで」とか自分で決まりでも作らないと危ない。
早食いの話は後日に譲るが、要は「育ちが悪い」のかもしれない。
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