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2014年12月 6日 (土)

来年早々当たりそうなアメリカ映画2本

小粒なアート系だが来年早々当たりそうなアメリカ映画を2本見た。2月7日公開の『はじまりのうた』と正月第2弾(1月末?)公開の『トレヴィの泉』。

『はじまりのうた』は、『ONCE ダブリンの街角で』のジョン・カーニー監督の新作で、落ち目の音楽プロデューサーのデイブと恋人に捨てられた無名の女性ミュージシャンのグレタとの出会いを描く。

グレタを演じるのはキーラ・ナイトレイで、彼女がギター片手に自信なさそうに歌うところから映画は始まる。それを偶然見ていた怪しげなプロデューサーのデイブ(マーク・ラファロ)は、彼女を売り出そうとするがうまく行かない。結局スタジオも借りられず、何とかバンドを集めてニューヨークの街中で喧騒と共に録音することになる。

地下鉄のホームとかセントラルパークとかビルの屋上とかを使った、ゲリラ的な演奏が楽しい。グレタの元カレやデイブの別居中の妻や娘とのやりとりも巧みに組み込まれていて、最後まで爽やかな気持ちで見ることができる。

私には今ひとつピンとこなかったのは、話がうますぎるというか、結局悪い人はいなくて、そのうえみんなうまくいくという展開だろうか。今の若者には相当にウケる気がするけど。

『トレヴィの泉で二度目の恋を』は、『イル・ポスティーノ』のマイケル・ラドフォードが監督で、シャーリー・マクレーンとクリストファー・プラマーの老人同士が、2度目の恋でローマのトレヴィの泉に行くという話。これはもう中年以上の男女にはドンピシャで当たりそうな内容だ。そのうえ、マクレーンがいつも見ているのは『甘い生活』のトレヴィの泉の場面。

エルサを演じるシャーリー・マクレーンの嘘つきおばさんぶりがおかしいし、それにも増してクリストファー・プラマーの演じる頑固オヤジが実にリアル。「公園も散歩も嫌いだ」「何がまあまあだ。私はまあまあが嫌いだ」とか、私が年を取ったら言いそうなセリフ。

個人的にどこか違和感があったのは、そのうますぎる構成のせいか、カリカチュアのような登場人物たちが気になったのか。いずれにしても、宣伝文句のように「笑って泣いてときめく大人のラブストーリー」なのは間違いない。

最近こうしたヒット狙いのアート系映画が増えた気がする。というよりも、配給会社がそういう作品ばかり買うようになったのだろう。

関係ないが、トレヴィの泉といえば、昔、そのまん前のホテルに泊まったことがある。「日本におけるイタリア年」事務局が手配してくれたから、2001年のことか。部屋はひどく狭く、窓が1つ頭の上あたりにあり、その50センチ向こうに壁があってまるで独房のようだった。朝食の最上階のテラスからは、トレヴィの泉が見えたが。翌朝ホテルを代わったが、その時一緒だった石飛さん、覚えてますか。

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