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2014年12月 1日 (月)

何でもこなす山崎貴監督

山崎貴監督の新作『寄生獣』を劇場で見た。この夏に見た3Dの『STAND BY ME ドラえもん』もこの監督なので、今年で2本目。去年末は『永遠の〇』があった。

3本ともおよそ内容もテーマも客層も違う。それでもどれもソツなくこなしていて、見ごたえがある。個人的には『永遠の〇』は主人公の行動が理解できなかったけれど。

今回の『寄生獣』は、まず予告編でやられた。男性の頭が割れて怪物になり、目の前の女性の頭をカプリと食べてしまうシーン。さらに染谷将太の指から目が出ている。これは見てみたいと思った。原作の漫画は存在も知らなかったが。

正直に言うと、映画を見始めて冒頭でこれらのシーンを見た後の展開は、退屈した。人間に寄生する生物が繁殖し、回りの人間を殺す。ところが染谷演じる新一に寄生した生物は、脳を侵食するのを失敗し、手に寄生する。新一は寄生獣の繁殖を防ごうと戦う。

というわけで、頭がパカッと割れて筋肉が飛び出し、それが刃物になって人を殺すシーンをえんえんと見ることになるが、何だか子供だましに見えた。警察は全く手が出ないし。染谷対怪物の戦いのみ。

それでも最後まで見続けられるのは、登場する俳優たちのおもしろさだろう。例によって半分ボケた感じの染谷はいい加減な感じがいいし、深津絵里演じる高校教師は妙なオーラを放つ。転校生役の東出昌大は背が高くて本当に気持ち悪いし、新一の母役の余貴美子も優しい母が寄生されて怪物になるシーンを絶妙に演じている。

設定として、いったん怪物に殺されかけた新一が手の寄生獣の力で復活し、人間離れした能力を備えるというのもうまいし、途中から出てくる北村一輝演じる市長やラストに出てくるそのボディガード役の浅野忠信もゾクゾクしてくる。

ほとんどドラマのないままに映画が終わると、4月25日公開の「完結編」の予告がそのまま続く。結局のところ長い予告編を見たような気分になって、不快感が残った。最近こうした2話ものが増えた気がする。1.5倍の予算と宣伝費を使って2倍儲けるような、嫌なビジネスモデルに見える。

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