「情」の話
少し前の朝日新聞の「オピニオン」面で、「逆境に学ぶ」というテーマを3人が語っていた。私はそのうちの鈴木宗男氏の話に心を動かされて、切り取っていた。「「情」で倒れ、「情」で復活した」という見出し。
秘書をしていた中川一郎議員の自殺後に立候補した時の話と、ロシア外交であっせん収賄容疑を受けた頃の話が中心だったが、私は個人的になぜか彼は間違っていない気がしていた。私が尊敬する佐藤優氏と近かったこともあるかもしれない。
「確かに私はバッシングを受けやすい。その大きな理由は、情に流されやすいからでしょう。中川先生とも情に基づく深い交流をしたことで、周囲の一部から嫉妬や反感を買ってしまった。対ロシア外交に力を尽くし、「唯一の外交族議員」と呼ばれるほど外務省の面倒をよく見たことで、逆に「知りすぎた男」と恐れられ、外務官僚から切り捨てられた」
「だけどその「情」こそが色々な人を引きつけ、カムバックのきっかけとなったり、存在感を示したりする力の源にもなっていると思うのです」
以上はインタビューの終わりの発言だが、「情」に流されやすい政治家だと自ら認めているのがいい。普通、政治家は情に流されず、天下国家について考えるべきだと言われがちだから。
考えてみたら、個人的に好きなのは「情」を感じさせる政治家かもしればない。例えば野中広務。彼の辛淑玉との対談『差別と日本人』や魚住昭『野中広務 差別と権力』を読めばよくわかる。あるいは小沢一郎もそんな政治家だった気がする。こちらは最近は「策士策に溺れる」になってしまったが。
民主党の政治家に足らないのは、この「情」の部分ではないか。鳩山由紀夫は論外にしても、菅直人や岡田克也にもどこか欠けている。「温かみ」と言ってもいいし、「人懐っこさ」でもいい。そんな感じが欲しい。
私は「情」が感じられる人が好きだし、レストランでも全体に漂う「温かみ」が好きだ。自分自身が情に流されやすいから、そう思うのかもしれない。
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