シェアするレストラン2軒
日本やアジアと違って、ヨーロッパのレストランでは料理をシェアすることは少ない。あくまで一人一皿が原則。しかし日本人としてはフランスやイタリアの料理もみんなで取り分けて食べたい。最近それが似合う店に2軒行った。
イタリア料理の「神楽坂しゅうご」と目黒のフランス料理「レストラン・ユニック」。どちらもジビエを始めとした肉料理が得意で、さらに最高の野菜を使う。テーブルクロスはなく、席数は20ほどで、料理人と給仕の2人しかいないのも共通点。
「神楽坂しゅうご」は、イタリア通の友人が、東京に住むイタリア人が絶賛していると言うので、行ってみた。雰囲気はワインバーに近いが、料理は本格的。
前菜の牛トリッパと豆の煮込むがとろりとおいしく、白子と八つ頭のフリットが香ばしい。パスタは猪サルシッチャと黒キャベツのニョッキを食べたが、野性味溢れる味わいだがどこか和風。メインは蝦夷鹿肩ロースのタリアータだが、何とも濃厚なうえに量も多かった。2人だったのでこれで十分だったが、次は最低でも4人で行きたいと思った。
「レストラン・ユニック」は5人で行って正解。まず前菜の盛り合わせに唖然とした。大きな皿に大きな生ハムが4枚乗っていてその下にいくつもの野菜があり、その下にフォアグラやパテやサーモンが隠れていた。4人前という感じ。薫り高いハムやフォアグラもいいが、ニンジンやカブなども濃い味がする。
白菜のムニエルのアンチョビ風味は全く食べたことのない料理で、ぜひ自分でも試したい味。白菜の焦げ目が何ともいい。もう1つの前菜は豚足とジャガイモのグラタンでトリュフ風味。
メインは白子を使った料理に始まり、猪肩ロースのローストが胡椒が効いていていい。鴨のロティはサルミソースで濃厚そのもの。そしてメインイベントは60日熟成サーロインのロティ300g。
結局5人で前菜3つにメイン4つを分けたが、全部食べるのが大変だった。飄々とした髭のシェフが注文も取るし、料理も持って来る。「神楽坂しゅうご」より少し高めだが、大人数でシェアするのにぴったりの店。1年ほど前にできたらしいが、今回はフランス産の山鳩やウズラや雷鳥などのジビエがもう季節外れでなかったので、来年の11月頃再訪したい。
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