« 偶然の出会いが続いた日 | トップページ | 渋谷で対照的な映画2本 »

2015年8月10日 (月)

「M:i-5」のトム・クルーズを楽しむ

正直に言うと、トム・クルーズが好きだ。彼が両手を振って全速で走る姿は、ちょっと古めかしく何とも心地よい。そんなわけで『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネーション』を満員の劇場で見た。

シリーズ5作目で、すごいのは毎回監督が代わりながらも、いつもあるレベル以上の娯楽作になっていることだ。世界中を舞台に(今回は、ベラルーシ、ウィーン、モロッコのカサブランカ、ロンドン)、派手なアクションが10分おきくらいに出てくるので、最後まで退屈しない。

最近のアメリカ映画にありがちな哲学的な思考はゼロで、ひたすら物理的にアクションと駆け引きを楽しむ。タブレットを使ったコンピューターの操作はあるが、それがなかったら、本当に20世紀の映画のように見えるかもしれない。テレビの「スパイ大作戦」でおなじみの音楽もあるし、フィルムで撮影したというし。

映画はトム・クルーズ演じるイーサンが武器を運ぶ飛行機を追いかけて飛び乗るシーンから始まる。予告編で見たのでここが最大の見せ場かと思っていたら、単なる出だし。そしてイーサンが催眠ガスでシンジケートに捕まってしまう。

そこに現れた謎の美女イルサはイーサンを助けるが、実は彼女もシンジケートの一員。「トゥーランドット」を公演中のウィーン歌劇場で、観覧中の首相を狙い、モロッコにあるデータ基地に向かう。

イーサンの敵でありながら、いつも彼を助けるイルサを演じるレベッカ・ファガーソンが抜群にいい。有名な女優ではないが、全体に大柄で骨太く、何とも色っぽい大人の魅力を振りまきながら、次々にアクションをこなしてゆく。

終盤、ロンドンで英国の首相を殺す計画が実行されることろでの、イーサンとCIAと英国のスパイ組織とシンジケートの化かし合いが楽しく、例によってマスクを使った作戦で一件落着。

考えてみたら、トム・クルーズは私よりたった1つ若いだけだ。おじさんだからこそ、ある種の古き良きアメリカ映画を作っているのかもしれない。監督は今回はクリストファー・マッケリーで、トム・クルーズとは既に『アウトロー』や『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などで組んでいるから、彼の意図を十分に理解している感じ。

とにかく何も考えずに映画を楽しみたい人にピッタリの1本かもしれない。そういえば、今回は冒頭にアリババなど中国の会社のロゴが2つ出てきた。てっきり舞台の一部は中国になるかと思ったが、そんなこともない。「トゥーランドット」は中国趣味ではあるけれど。

|

« 偶然の出会いが続いた日 | トップページ | 渋谷で対照的な映画2本 »

映画」カテゴリの記事

コメント

昨日観てきました。前作『ゴーストプロトコル』にはがっかりさせられたので、あまり期待していなかったのですが、もうあまりのかっこよさに上映中、何度も身震いしてしまいました。何より驚いたのは、僕は知らなかったのですが、レベッカ・ファーガソンのトム・クルーズにも劣らぬ存在感です。どこか50年代ハリウッドのスターに顔立ちが似ていてとても好感が持てました。この二人がターミナルで会話をするシーンで『誰も寝てはならぬ』の主題がさらっと流れるあたりの憎い演出も好きです。今回の新作はシリーズ最高傑作だと思います!

投稿: 加賀谷健 | 2015年8月20日 (木) 03時07分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/537538/62053598

この記事へのトラックバック一覧です: 「M:i-5」のトム・クルーズを楽しむ:

« 偶然の出会いが続いた日 | トップページ | 渋谷で対照的な映画2本 »