偶然の出会いが続いた日
昨日の土曜日は、不思議な日だった。一日中家にこもって、お盆明けに関西のK大学で行う集中講義の準備をしていた。夕方になって頭が朦朧としてきたので、散歩がてら関西行きの新幹線を予約に出かけた。すると、神楽坂から飯田橋まで坂を下る間に、友人3人に立て続けに会った。
前にもここに書いた通り、私はキョロキョロして歩く。だからよくお金も拾うし、有名人を見つけたり、友人に自分から気づいたるすることが多い。しかし3人連続は初めてだし、みんな映画関係で私より少し下の女性ばかり。
まず会ったのは、旧アルシネテランで今はタクトという会社で仕事を引き継ぐIさん。その後みんなはどうなったのか、これからどうするつもりかなど聞きたいことたくさんあったので、お茶に誘う。結局、ワインを売っている店の奥のソファで、南仏の白ワインを飲みながら20分ほど話した。
彼女の会社には私の教え子もいるので心配だったが、とりあえずどうにかなりそうという。映画界は一度入れば、仮に会社がなくなっても、業界の中を何となく泳いでいけるものかもしれない。Iさん自身は未定で、10月末に一区切りついたら旅行をしたいとのこと。
別れてからまた坂を下り、5分ほどで会ったのは、川喜多記念映画文化財団のSさん。ベネチアに日本映画が入らなかったことを中心に、トロントやサン・セバスチャンの映画祭のことを10分ほど話す。本当は一杯飲みましょうと言いたかったが、我慢して10分ほどで別れた。
そうしてさらに5分ほど下ると、読売新聞のOさんが歩いてきた。またそこで最近の新作や映画界の話をひとしきり。今度はさすがに疲れていたので、5分ほどで別れた。
考えてみたら、最初に20分ほどワインを飲んでいなければあとの2人は会っていない。2人目と飲みに行ったら3人目は会っていない。それに、3人とも会うと話すことがたくさんあった。これまた珍しい。普通、偶然に会う知り合いは、会っても話すことが何もないことが多いのに。3人とも、まさに今の話をしたい相手だった。
飯田橋駅に着く頃、これは夏の夕方の蜃気楼かもしれないと思えてきた。実は本当は会っていなくて、自分の妄想が勝手に作り出した話ではないかと。今も本当に会ったのか、自信がない。その後で駅の自動販売機で切符を買ったが、それは確かに今も手元にある。
これから1週間自宅にこもるので、頭がおかしくならないようにしないといけない。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 飛行機のトラブル(2026.09.07)
- 美術と映画をめぐって(2026.08.26)
- 本を売る(2026.08.20)
- 人生の僥倖(2026.08.09)
- いつの間にかイタリア映画の専門家に(2026.08.07)


コメント