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2015年9月

2015年9月30日 (水)

34年ぶりの『ピロスマニ』

11月21日に公開される『放浪の画家 ピロスマニ』を見た。これは1969年の映画で、私が見たのは1981年だと思う。大学に入ってしばらくして、憑りつかれたように映画ばかり見ていた時期があった。その頃、4本の映画が特に印象に残ったが、これはその1本。

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2015年9月29日 (火)

『さようなら』のリアリティ

11月21日公開の深田晃司監督『さようなら』を見た。今年の東京国際映画祭のコンペが決まっているし、それ以上に賛否両論という噂を聞いて、見たくなった。結果から言うと、私はかなり好きな映画だった。

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2015年9月28日 (月)

永青文庫で見る「春画展」

話題の春画展を永青文庫に見に行った。混んでいるかと思ったが、さほどではない。通常の美術展が混む日曜の午後3時という時間帯だったが、20分待ちとのこと。実際は10分程度だった。

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2015年9月27日 (日)

『3泊4日、5時の鐘』の安定感

『3泊4日、5時の鐘』の評判がいいので、劇場に見に行った。製作の和エンタテインメントの小野光輔さんからこの作品のことを聞いていたこともある。三澤拓哉という87年生まれの監督の初脚本・監督作品というが、とてもそうは思えないほどの安定感で、たっぷり楽しんだ。

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2015年9月26日 (土)

『赤い玉、』がおもしろい

高橋伴明監督の久々のエロス作品『赤い玉、』を劇場で見て、個人的にはずいぶんおもしろかった。「個人的には」と書いたのは、普通の若い人が見てもつまらないかもしれないと思うから。主演は奥田瑛二だが、まるで高橋監督の毎日が再現されているようで、とにかくセリフがおかしい。

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2015年9月25日 (金)

スマホ見過ぎの日本人

先日、パリに行った時、地下鉄でスマホを見る人がどれだけいるか見た。1つの車両に20人いるとしたら、5、6人という感じか。半分もいることはない。地上で道を歩きながらスマホを見ている人は、ほとんどいなかった。

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2015年9月24日 (木)

旅行中の読書:『戦艦武蔵』

これも佐藤優氏の推薦図書だったと思うが、吉村昭の『戦艦武蔵』を読んだ。これは1966年に出されたノンフィクションで、戦艦大和の構想から建造、そして進水式、航海、1944年10月の沈没までを、じっくりそして淡々と描く。というより、建造の部分が半分を超す。

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2015年9月23日 (水)

『黒衣の刺客』再見

ふっとあいた時間に、ホウ・シャオシェンの『黒衣の刺客』を映画館で見た。8月半ばに試写で見ていたが、よくわからなかったので、もう一度見ようと思った。結論から言うと、傑作だがやはりわからなかった。

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2015年9月22日 (火)

ニキ展に考える

帰国して初めて見た展覧会は、国立新美術館で12月14日まで開催の「ニキ・ド・サンファル展」。あちこちに野外彫刻があるので名前はもちろん知っていたが、まとめてその作品を見たことがなかった。

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2015年9月21日 (月)

旅行中の読書:『生きて帰ってきた男』

連休明けに授業が始まる。その前にベネチアに行った時に読んでいた数冊の本について記しておきたい。まずは小熊英二氏の新書『生きて帰ってきた男―ある日本兵の戦争と戦後』。この著者は『1968』上下を始めとして分厚い本で有名だ。

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2015年9月20日 (日)

初めてMRI検査を受ける

54歳にして、初めての脳ドックでMRI検査を受けた。横になって、頭が棺おけのような中に入ってゆくやつで、映画やテレビではよく見るが、自分がやったことはなかった。

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2015年9月19日 (土)

オリヴェイラの優雅と残酷

今年の4月に106歳で亡くなったマノエル・ド・オリヴェイラが101歳の時に撮った『アンジェリカの微笑み』を見た。今年の12月に公開という。実を言うと、3、4年前にDVDで見ていた。

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2015年9月18日 (金)

早川雪洲ふたたび:その(2)

ふたたび、早川雪洲のことを書く。彼が主演の『死線の勇者』The Tong Man(19)は、先日書いた『蛟龍を描く人』The Dragon Painterと同じく自身の製作で監督も同じウィリアム・ワーシングトン。だがこちらは日本の話ではなく、アメリカのチャイナタウン。

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2015年9月17日 (木)

パリのパサージュを歩く

自称インテリ会社員だった昔、「パサージュ」という言葉に妙に反応していた。もちろんヴァルター・ベンヤミンの『パサージュ論』が念頭にあったから。鹿島茂氏の『パリのパッサージュ』という写真本も持っていた。いつかパリのパサージュめぐりをしてみたいと思っていたが、今回、ふとパりで半日ほど時間があいたので、行ってみた。

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2015年9月16日 (水)

『恋人たち』の生々しさ

帰国して最初に見た映画は、11月14日公開の橋口亮輔監督『恋人たち』。題名から想像しがちな明るく楽しい映画とはほど遠く、現代日本の生きづらさを生々しく表現した力作だった。

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2015年9月15日 (火)

日本映画の出ないベネチア:その(10)

もう帰国して3日目なので、このへんでベネチアについては最後にする。コンペではアトム・エゴヤン監督の「リメンバー」Rememberと中国のザオ・リャン監督のドキュメンタリー「ベヘモス」Behemothが最後の2日で上映されたが、賞にはからまなかった。

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2015年9月14日 (月)

日本映画の出ないベネチア:その(9)

昨晩帰国したが、ベネチアの受賞結果を見た人は、このブログで触れていない映画が多いと思ったかもしれない。実際は見ているが、どう書くか迷っているうちに結果が先に出たというところ。金獅子賞の「遠くから」Desde allaは、ベネズエラのロレンソ・ビガスの第一回長編。

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2015年9月13日 (日)

映画以外のベネチアの話:その(2)

もう受賞結果は出ているが、あえて違う話を書く。ベネチア国際映画祭は、もともと1895年に生まれたベネチア・ビエンナーレという国際現代美術祭の映画部門だ。全体を統括するベネチア・ビエンナーレ財団は、これまでの資料を集めたアーカイヴをベネチア郊外に持っている。

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2015年9月12日 (土)

日本映画の出ないベネチア:その(8)

昔からベネチアの特徴は、芸術性の高い映画が揃うことだと言われてきた。今回だとソクーロフもベロッキオもそうだったが、彼らに比べても映像より思想や哲学が際立つような映画がコンペで3本あった。ローリー・アンダーソン、アモス・ギタイ、スコリモフスキー。

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2015年9月11日 (金)

日本映画の出ないベネチア:その(7)

国際映画祭には必ず「辺境」の映画がある。先進国では起こりえない事件や風俗を描いた、「エキゾチック」な味わいを楽しむ作品だ。今回のコンペでは、アルゼンチンの「一族」El Clanやトルコの「狂乱」Abluka (Frenzy)、南アフリカの「終わらない川」The Endless Riverがそれに当たる。

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2015年9月10日 (木)

日本映画の出ないベネチア:その(6)

タイトルに「日本映画の出ないベネチア」と書いているが、厳密に言うと正確ではない。賞を与えるコンペにもオリンゾンティ部門にもないし、批評家週間にも監督週間(ベニス・デイズ)にもない。あるのは、古典部門に2本とビエンナーレ・カレッジ部門に1本。

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2015年9月 9日 (水)

日本映画の出ないベネチア:その(5)

イタリア映画は大丈夫かと心配になるようなコンペの2本を見た。どちらもフランスが製作の中心でイタリアが舞台なのに外国語が大半を占める。「ビッガー・スプラッシュ」The Bigger Splashはスタジオ・カナルの製作でほぼ全編英語、「待つ」L'attesaは、パテの製作で半分以上がフランス語。

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2015年9月 8日 (火)

日本映画の出ないベネチア:その(4)

ハイレベルながらもわかりやすいコンペ作品を2本見た。イギリスのトム・フーパー監督の「デンマークの女」The Danish girlとフランスのクリスチャン・ヴァンサン監督の「レルミーヌ」L'hermine。レルミーヌは、裁判長用の特別な衣装を指すらしい。

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2015年9月 7日 (月)

映画以外のベネチアの話:その(1)

去年はレストランについて細かく書いたので、今年はリド島のホテルについて書きたい。映画祭の開かれるのは、サン・マルコ広場からヴァポレットと呼ばれる水上バスに乗って20分ほどのリド島という細長い島。そこのホテルは、映画祭期間中は通常の3倍くらいに高くなる。一番高いのが審査員やコンペ関係者が泊まる「エクセルシオール」。

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2015年9月 6日 (日)

日本映画の出ないベネチア:その(3)

そこそこのコンペ作品を2本見たが、その合間に見たコンペ外招待のフレデレック・ワイズマンの3時間10分のドキュメンタリー「ジャクソン・ハイツで」In Jackson Heightに圧倒された。ジャクソン・ハイツとは、ニューヨークの最も移民の多い地区らしい。

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2015年9月 5日 (土)

日本映画の出ないベネチア:その(2)

2日目に見たコンペの2本は、まあまあが1本に傑作が1本。オーストリアのスー・ブルックス監督の「グレースを探して」Looking for Graceは、ガス・ヴァン・サントの『エレファント』以降に増えた、ひとつのできごとをさまざまな人物の視点から見る という設定。

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2015年9月 4日 (金)

日本映画の出ないベネチア:その(1)

7月末にベネチア国際映画祭のラインナップが発表された時、びっくりした。コンペにもオリンゾンティ部門にも日本映画が入っていなかったから。最近は三大映画祭にはだいたい日本映画は1、2本は出る。とりわけベネチアは歴代のディレクターが日本映画好きということもあり、多い年だと5、6本出ていた。

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2015年9月 3日 (木)

またエール・フランスに乗った

毎年、夏の終わりになるとソワソワする。ベネチア国際映画祭の晩夏のリド島の景色を思い出すと、いてもたってもいられなくなる。そんなわけで、今年もいそいそと出かけた。去年に続いて、ある新聞に報告を書く予定。

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2015年9月 2日 (水)

心地よい映画『ロマンス』

タナダユキ監督の『ロマンス』を劇場で見た。この監督は、『ふがいない僕は空を見た』(2012)が抜群に良かったので、期待していた。結果としては、そこまではなかったが、『百万円と苦虫女』(08)のようなダメな女の子もので、何より見ていて気持ち良かった。

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2015年9月 1日 (火)

『ナイトクローラー』の現代性

映画『ナイトクローラー』を劇場で見て、ジェイク・ギレンホール演じる主人公ルイに「こんな奴、いそうだなあ」と思った。同時に「絶対につきあいたくない」とも。それほどこのキャラクターは現代的だ。

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