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2015年10月 8日 (木)

「深町」の心地よさ

昔、新聞社の交際費を自由に使えた頃によく外国人と行ったのが、京橋の天ぷら屋「深町」。豪勢な店構えではなく、庶民的に見えながら全体に清潔感が漂っている店で、天ぷらそのものも、何気においしい、そんな感じだった。

今回、ブリガリアの映画アカデミーで教える友人がやって来たので、その後のフィルムセンターの訪問のことも考えて、久しぶりに行ってみた。

数日前に予約の電話を入れた時から、変わらない、いい感じが伝わってきた。12時と言うと、カウンターには13時の客が予約済みなので、12時前に来てくれたらという。つまり、あくまで早く予約をした者が好きな時間を選べるというもの。

同じ山の上ホテル出身で、銀座の有名な「近藤」は、昼も夜も最初から2回転にする。つまり昼は11時半か13時半しか受け付けない。前に一度行ったが、どうもそのシステムが嫌で、その後は行っていない。

そこで11:45に行くことにした。ブルガリア人が京橋の別の場所で待っていたというトラブルはあったが、11:50には無事に席へ。飄々とした店構えは変わっていない。2つあるテーブル席は、どうしても天ぷらを順番に揚げている感じが出ないので、やはりカウンターで良かった。

昼のランチは、3000円弱の天丼を除くと、7000円と天丼付きの9000円というもので、自腹にはこたえた。前はもっと安かった記憶があるが、会社に請求していたので、覚えていないのかも。

最初の海老の足に続いて、海老、銀杏、白身魚、椎茸、アスパラ、キス、メゴチなど、次々と出てくる。どれも薄い小麦粉がついているばかりで、何とも軽やか。そして魚や野菜自体の味わいが広がる。季節ものとして栗もあった。最後は穴子をご飯にかけて濃いつゆと共に。

「こちらは塩で」「こちらは天つゆで」「こちらは塩にレモン」「こちらはお好みで」と丁寧に説明してくれる。しばらく食べることに熱中していたら、12時に来た若者3人組も、12時半に来た若いカップルも、中国語を話していることに気がついた。

ミシュランに載ってから外国人が増えたのは知っていたが、20代の中国人が来るとはびっくり。よく見ると、英語のメニューもあるし、若い板前さんは簡単な英語で説明していた。東京のグルメも大変な時代になった。

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