正月に外国人問題を考える
正月の朝、たぶん4時頃に夢でうなされて起きた。タクシーに乗ったら、とんでもない場所に連れて行かれて首を絞められた。そういえば、数日前も怖い夢を見た。パリを歩いていたら迷ってしまい、いつの間にか日が暮れて自分がどこにいるのかわからない。
今年3月から半年パリに行くために、アパートの契約をしたり、ビザの申請書類を書いたりしているので、それが不安を呼んでいるのかもしれない。数日前に「日本ほど安心できる国はない」と言ったのは、元教え子のチェコ出身の女性。今はプラハの日本大使館で働いているが、毎年1度は休みに日本にやってくる。そのたびに「安心する」。
確かに日本にはまってそのまま住んでいる外国人は多い。数年前に亡くなった映画評論家のドナルド・リチーさんは、何十年も日本に住んで日本で亡くなった。日本文学研究家のドナルド・キーンさんは、東北大震災後に終の棲家を日本と定めて住んでいる。
知り合いのフランス人やイタリア人でも、老後もそのまま日本に住んでいる人は何人もいる。あるフランス人は年に一度パリに帰ると、「身の危険を感じる」と言っていた。確かに日本でいきなり殺されることはないが、パリやロンドンならありうる気がする。
私の持論は、そんなに外国人にウケがいいなら、日本はもっと外国人を受け入れればいいというもの。今は語学の先生とか、特別の職業しか受け入れていない。だから日本でもっと暮らしたい外国人の多くは長期滞在ができない。先日ニュースでも話題になったように、難民の受け入れも極めて少ない。
日本では少子高齢化が最大の問題の1つになっている。映画業界も新聞業界も大学も、みんなその対策に頭を悩ませている。ならば外国人がたくさんやって来れば、一挙に若年層が増えて経済も活性化するだろう。
もちろん外国人が来れば問題も出てくるだろうが、日本人はこれまでそうした多様化のもたらす摩擦にあまりにも鈍感だったので、いい勉強になるだろう。
そんなことを考えながら、「朝日」の無駄に厚い正月紙面をめくっていたら、別刷りの一番最後に外国人が多く住む主な地域が紹介されていた。江戸川区のインド人を中心にした2万6000人は前から知っていたが、埼玉県川口市に中国、クルド系トルコ人など2万5600人がいるとは驚いた。
あるいは浜松市のブラジル、フィリピンなど2万2300人。外国人が一番多い自治体は、何と私が住む新宿区の3万7千人で、コリアン、中国、ミャンマーなどが多いらしい。「灯台下暗し」とはこのこと。今年は大久保のコリアンタウンや高田馬場のリトルヤンゴンを散策してみよう。
最後になったが、今年もよろしくお願いします。パリに行っても、このブログは(たぶん)続けます。
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