もうすぐパリに行きます:その(3)どうにか出発
2つのスーツケースに入らなかった話は書いたが、翌日にもっと大きなスーツケースを買いに行った。友人に聞いた伊勢丹地下に行ったが、特大のものは飛行機に乗せてくれないと言う。JAL以外は、三方の合計が最大158センチらしい。
それでもかなり大きなものを買った。ちなみに持っていた小型の方は容量が50リットルだが、買ったのは94リットルで倍近い。そのうえ軽量。これなら大丈夫と家に持ち帰った。
10年以上使ったもう一つの方はたぶん80リットルくらい。その2つにどんどん詰め始めた。詰めながら、隙間を見つけて石鹸を入れたり、シャンプーを入れたり。結局のところ、どうにか入ったけれど、パンパン。生まれて初めてスーツケースの上に足を乗せて、体重をかけて押し込んだ。
重さはどちらも20キロ超えたくらいなので、大丈夫だろう。しかしこの2つを転がして、さらに手荷物を持つことを考えると不安になってきた。とりあえず手荷物をプサンで買った軽量のリュックに入れることに。するとトートバッグをまたスーツケースに入れる必要がある。
考えてみたら、靴を6足、バッグを4つに手持ちのリュック、ジャケット8着は多すぎる。さらに買ってきたお土産を入れたら、本当にスーツケースが閉まらなくなった。
そこで使ったのが、友人にもらった「圧縮袋」。これでコートやセーターが煎餅みたいになった。それでも入らないので、靴を1足減らしたらどうにか収まった。
昔、新聞社時代に出張していた頃は、大量に本を持ち運びした。海外の美術や映画の関係者に資料を渡し、それから多くの海外の本やカタログを持ち帰った。スーツケースが29キロとかもあったが、当時は追加料金はまずなかった。ところが今回はほとんどが生活用品で、20キロ超2個がパンパンとは情けない。無理に押し込んだので、チャックが壊れないか心配なくらい。
この2、3日は、外部の委員会や学会の長時間の会議もあって、かなり時間が切迫していた。「あれもしなくちゃ、これもしなくちゃ」ということが、頭に浮かんでは消える。そしてまた思い出して、爪切りを買いにいったりメールを書いたりした。
今回は成田なので、東京駅までタクシーで成田エクスプレスに乗る予定だったが、この荷物で東京駅構内を歩くのはつらい。結局成田まで定額タクシーを使うことに。
若い頃、贅沢は敵だった。本や映画や美術など、精神的な価値のあるもの以外には浪費はしないと決めていた。老いるとは、自分が俗物であることを受け入れることかもしれない。
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