パリジャンの日常:その(2)
こちらで生活してあらためて驚くのは、夜の沈黙だ。夜の11時くらいから朝の6時までは、私のアパートには完全な静寂が支配する。シャワーも遠慮するし、トイレも流す勇気がない。
もちろん、私の住む通り自体が幅は3メートルほどで長さも300メートルくらい。カフェなど店舗はゼロで、修道院とオフィスが2つほどか。だから朝は8時過ぎないと人も車もめったに通らない。こちらは新聞配達もないし。6時前くらいからは、小鳥の鳴き声だけが軽やかに響く。
日本のマンションだと防音がしっかりしているので、トイレの音くらい夜中でも気にならないが、少なくとも私の住むおんぼろアパート(内装はリフォームでカッコいい)では、昼間でも隣人がトイレを流す音が聞こえることがある。
私はこちらでも、早寝早起きを実行している。だいたい夜は10時半に寝て、朝は5時頃起きる。それからは6時頃までは静かにメールをチェックしたり、ネットで新聞を読んだり。
6時半頃から、アパートの中で誰かがテレビをつけ始める。そこで私もおもむろにシャワーを浴びる。7時になるとテレビの音がもっと増える。
「夜は静かに」とはどこにも書いていないし、大家さんにも言われていない。だけどこの沈黙を尊重しないとダメなような気がする。カッコつけて言えば、この沈黙から思索や創造が生まれそうだし。
晴れる日でも、朝の8時頃までは曇っていることが多い。薄曇りの中でたった1人で部屋の中にいるのは、ちょっとつらい。それでも我慢して本を読む。
晴れた時には、みんなカフェに出てテラスでおしゃべりをしている。長い冬の後のせいもあるだろうが、太陽が貴重なのだろう。そうなるとみんなよくしゃべる。1人で本を読んだり、スマホを叩いている人もいるが。たぶん日本に比べたら日光量は半分くらいではないか。4月末なのに今週は特に寒く、最低3度、最高9度の日もあった。
ところが、土曜の夜は別扱いのようだ。私の隣人はジャズピアノを弾く。寝室のすぐ隣のようで、がんがん響く。夜の12時を過ぎることも。ほかにも、友達を大勢呼んで、大騒ぎをしている家もある。
だから最近は友人との食事は土曜を指定している。食べて飲んで帰れば、ピアノも人の声もあまり気にならないで、いつの間にか寝ている。そんなこんなで沈黙と騒音に耐えている。こちらに来てエールフランスとかゆうちょ銀行とかあちこちに文句ばかり言っているが、アパート内ではじっと静かにしている。
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コメント
Do as the Romans do.
周りに合わせるのは、必要なんでしょうね。
長男が、ちっちゃいとき、一緒に風呂に入って、「かあさん、ブス」と教え、「かあさん」といえば、「ブス」と答えるようになった。次の日、風呂に入って、「かあさん」と言ったら「ビジン」、「とうさん」といえば「ブス」と答えた。
他人の土俵で勝負するのはやめた方がいい。
投稿: jun | 2016年4月27日 (水) 21時33分