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2016年4月 8日 (金)

パリの生活が始まった:その(8)フランスもカード社会

銀行以外にも、たくさんカードを作った。まずパリ長期滞在者の必需品は地下鉄やバスの「ナビゴー」と呼ばれるパスで、日本の「パスモ」などに近いが、完全記名式で写真付き。

地下鉄の入口で買いたいと言うと、写真を持ってこいと言われた。5メートルほど先の「フォトマトン」という自動撮影機を指さすので撮りに行くと、料金の5ユーロの紙幣も小銭もない。窓口に戻って同じ女性に「10ユーロ紙幣を写真のために両替してほしい」と言うと、「両替はやっていない」「はあ?」

後日、暇な時に別の駅の窓口で「ナビゴー用写真の大きさは?」と聞いたら、「なんでもいい。白黒のコピーさえ大丈夫」。なんだ、写真用5ユーロはいらないのか。結局、パスポートのコピーで作ることができた。ナビゴーカードを作るのが5ユーロだから、日本のパスモの500円より少し高い。「10年間有効です」とのこと。

ここに、4月分のパリ市内と郊外の地下鉄とバス乗り放題の定期のために70ユーロをチャージした。1万円ほどでどこでも行けるのでこれは便利。かつては「カルト・オランジュ」、つまりオレンジ・カードと呼ばれるものがあって、1枚のチケットを1か月間使っていたが、今度は電子カードになったし、郊外のゾーンも広がった。

さらに映画研究者にとって不可欠なのは、シネマテーク・フランセーズのパス。映画と展覧会見放題で、図書館も使い放題(通常は有料)というLibre Passリーブル・パスが年間で140ユーロほど。これは2万円近いが、私には便利なので作った。地下鉄と違い、目の前で写真を撮ってくれて、実に親切。

このカードを持っていると、どうしても見たい回は1ユーロ払えばネットで予約できる。昔、留学の時に混んでいて何度も目の前で断られた苦い経験を持つ私には嬉しい限り。そのほか試写会などへの招待もあるらしい。

それから、近くのスーパーのフランプリFranprixというチェーンに行くたびに、カードはありますかと聞かれる。あんまり勧められるので作ったけれど、フランスの友人によると、ポイントがたまると割引があるらしい。これはカードをもらって、後でネットで名前などを登録するシステムで、ネットができないと相手にされない。日本では無理だろう。とりあえずネットで名前と住所を登録した。

プリペイドの携帯電話は、着いてすぐに買った。いちいち日本のスマホで経由で電話したらお金がかかるし、フランス人に嫌がられる。驚いたのは数日後にメールが来たことで、「関係省庁の指示により、名前やパスポート番号を登録してください」とある。テロでプリペイド使用者は怪しまれているのかも。これも登録した。


そういえば、ゆうちょ銀行のキャッシュ兼クレジットカードが来た。書留でなく、普通の郵便でポストに入っていたので、びっくり。そのうえカード自体が薄くてペラペラ。こんな「てんやわんや」のうちに、カードが増えていく。既に滞在ビザで名前や顔や住所などは登録されているので、すべてがつながって監視されている気もする。フランスの権力は、日本より何倍も怖い。

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