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2016年5月

2016年5月31日 (火)

スペインとポルトガルの新鋭

スペインやポルトガルの若手の作品というのは日本ではなかなか見られないが、これが実にいい。フェデリコ・ベイロヒという若いスペインの監督の「神と私の母と私」Dieu, ma mere et moi(原題はEl apsostata=背教者)を見た。30歳近くなった永遠の青年の彷徨を描いたもので、悪くない。ナンニ・モレッティのような馬鹿正直のユーモア勝ちというか。

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2016年5月30日 (月)

カンヌが終わって:その(4)

今度こそ、カンヌはこれで終わりにする。まず、アート系映画館チェーンMK2の無料雑誌TROIS COULEURS(三色=もちろんMK2製作の「トリコロール」から来る)に、カンヌの超常連監督の話が書いてあった。今回2度目のパルムドールを取ったケン・ローチは、何とコンペは13回目だったという。

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2016年5月29日 (日)

パリジャンの日常:その(4)

32年ぶりにパリで暮らして驚くのは、スーパーが朝から晩までノンストップであいていること。かつては12:30頃に閉まり、15:30くらいまで開かなかった。12:30直前に買物をしていると、「商品を置いてまた来なさい」と言われたこともある。

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2016年5月28日 (土)

カンヌが終わって:その(3)

もうこのへんでカンヌは終わりにしたいが、いくつか気になったことを書いておく。1つは「ある視点」部門で審査員賞を受賞した時の深田監督の挨拶が、きちんと報道されなかったことだ。

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2016年5月27日 (金)

『舞踏会の手帖』の日々:その(4)

カンヌ以外の話をしたくなった。フランス人の友人の中でも、本当に「親友」と言えるのは2人しかいない。1984年にパリ第7大学で知り合ったセルジュ君と、1991年に東京で知り合ったフィリップ君。セルジュ君は、授業中に隣に座ったのが縁だったと思う。なぜ仲良くなったかは記憶にないが、大学に近かった彼のアパートによく行った。

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2016年5月26日 (木)

カンヌが終わって:その(2)

フランスに来て、早くも2カ月が過ぎた。最初はスーツケースが出てこない数日から始まり、落ち着いた頃にはカンヌの準備で追われた。カンヌで11泊して帰ってきて、西日本新聞に上下の原稿を出し、今はそのゲラを直しているところ。忘れないうちにカンヌについてもう少し書いておきたい。

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2016年5月25日 (水)

フランスで新聞を買うか

カンヌの期間中は、毎日「ルモンド」を買っていた。日本映画の上映の翌日や翌々日は「リベラシオン」も買った。ところが映画記事以外はとても読むひまがないので、大半を見出しだけ見て捨てる。普段はフランスの新聞は買わない。

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2016年5月24日 (火)

カンヌが終わって:その(1)

受賞結果はパリのアパートでネットの中継を見ていたが、かなり驚いた。何より、アルモドバルの『ジュリエッタ』(本当は「フリエッタ」だが、配給会社の題)とヴァーホーベンの「エル」という女性映画の傑作2本が無冠で、アサイヤスの「パーソナル・ショッパー」が受賞したから。

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2016年5月23日 (月)

31年ぶりのカンヌ:その(8)

賞が発表される前日の土曜日にパリに戻った。コンペと日本関連を中心に話題のなりそうな映画は見たから、記事は書ける。パリに着いて驚いたのは、街全体が暗いこと。

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2016年5月22日 (日)

映画以外のカンヌの話:その(3)

カンヌではとにかく列に待つことが多いので、参加する各国のジャーナリストを観察する。彼らは普通の常識がない。列に割り込み、上映中にメールを見る。映画が終わりそうになると、エンドマークの前に席を立つ。前に書いたように、ある日、上着と「ルモンド」を置いてトイレに行って帰ると、「ルモンド」が見当たらなかった。

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2016年5月21日 (土)

31年ぶりのカンヌ:その(7)

カンヌにはいわゆる常連監督が30名ほど(?)いる。新作を作ればまずコンペに迎えてもらえる監督で、既にここに書いたアルモドバルやケン・ローチ、ブリランテ・メンドーサなどがそうだ。ジム・ジャームッシュ、ダルデンヌ兄弟、クリスチャン・ムンジウもそうだが、彼らの映画にどこかマニエリスム=様式化のようなものを感じたのも事実。

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2016年5月20日 (金)

31年ぶりのカンヌ:その(6)

10年前ほどできた「カンヌ・クラシック」という部門がある。古い映画のデジタル復元版や、映画史に題材を取ったドキュメンタリーを上映する。毎年、日本映画も上映されて、今年は先日書いた『雨月物語』とアニメ『桃太郎 海の神兵』。このセクションの「フランス映画への旅」というドキュメンタリーが抜群だった。

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2016年5月19日 (木)

31年ぶりのカンヌ:その(5)

同じ日のうちに、ペドロ・アルモドバルとブリランテ・メンドーサの全く違うタイプの傑作を見てしまった興奮を、どのように書けばいいのか。そのうえ、その間にはクラシック部門で溝口健二の4K復元版『雨月物語』まで見た。何という1日。

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2016年5月18日 (水)

映画以外のカンヌの話:その(2)

カンヌに31年ぶりに来て一番思うのは、人が多すぎること。1本の映画を見るために、私のピンクのプレスカードだと30分前に行かないと危ない。一番上の白カードだと10分前でも大丈夫のようだけど。

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2016年5月17日 (火)

31年ぶりのカンヌ:その(4)

「トニ・エデルマン」についてバラエティ番組のようだと書いたが、コンペのフランスのブルーノ・デュモン監督の「マ・ルート」もカリカチュアを通り越したギャグの連発だった。20世紀前半の北フランスを舞台に、ファブリス・ルキーニ、ジュリエット・ビノシュ、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキらの芸達者たちが怪演を見せる。

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2016年5月16日 (月)

カンヌでフランスの洗濯について考える

私のカンヌの滞在先はアパート式で、朝食もなければクリーニングのサービスもない。要はパリのアパートとほぼ同じ。だから数日おきに共用の洗濯機で洗濯をする。カンヌの話から少し離れて、フランスの洗濯の話をしたい。

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2016年5月15日 (日)

31年ぶりのカンヌ:その(3)

コンペを見ていて思うのは、セックスや人間の体をテーマにした映画が多いこと。それも同性愛に傾いているし、やたらに裸が多い。ここに既に書いたアラン・ギロディの「垂直にままに」はまさにそういう映画だし、韓国のパク・チャヌクの「アガシ」(お嬢さん)もその1つ。

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2016年5月14日 (土)

31年ぶりのカンヌ:その(2)

とりあえずコンペの3本を見て思ったのは、「映画の今」を見せるために、いろんな傾向を混ぜているなあということ。ルーマニアのクリスティ・ピュユの「シエラネバダ」Shieranevadaは、父の死後40日目に母のもとに集まる子や孫たちの集まりを描く。

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2016年5月13日 (金)

映画以外のカンヌの話:その(1)

まだ始まったばかりなので、映画以外のことも印象が強いうちに書いておきたい。まず、タクシーでなくなったと書いた手帳だが、何と見つかった。実際はタクシーではなく、ユーバーUberだった。

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2016年5月12日 (木)

31年ぶりのカンヌ:その(1)

1985年の留学中に参加して以来、実に31年ぶりにカンヌ国際映画祭に参加した。ベネチアは10回くらい、ベルリンだって3度も行っているのに、カンヌだけは機会がなかった。あまりに敷居が高くて、遠慮していたこともある。

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2016年5月11日 (水)

パリの変貌:その(3)

昨日カンヌに着いたが、まだ始まっていないのでパリの話を続ける。ある日、郵便受けにパリ市のロゴの入った大きめの封筒があった。表に「重要」Importantとあり、「すべてのパリジャンへのメッセージ」Message a tous les Parisiensと書かれている。フランス人なら捨てるかもしれないが、自分も「パリジャン」と扱われたような気になって、嬉しくて開けてみた。

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2016年5月10日 (火)

パリの森山大道展に考える

カルチェ財団で6月5日まで開催の森山大道展を見た。行ってみたらこれはそこの1Fのみで、地下ではフェルネル・フランコというコロンビアの写真家の展覧会が同時に開かれていた。この2つを見て考えた。

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2016年5月 9日 (月)

パリの生活が始まった:その(13)このアパートで良かったのか

このシリーズは終わったはずだが、もう1回だけ書きたい。ゆうちょう銀行との戦いは、後日談はあるがあまりにくだらないのでやめておく。とりあえず、フランスの金融機関は話にならないとだけ書いておく。それより、もうすぐカンヌも始まるので、今住んでいるアパートについて忘れないうちに記しておきたい。

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2016年5月 8日 (日)

アラブをめぐる室内劇2本

アラブやイスラエルの映画は、フランスだと関係が深いのでたくさん見ることができる。偶然に監督第1回長編の室内劇を2本続けて見た。1本は、去年のカンヌの批評家週間で話題になったというパレスチナ映画「デグラデ」Degradeで、オデオンの映画館で見た。アラブとタルザンのナサール兄弟の第1回作品だが、なかなかうまい。

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2016年5月 7日 (土)

パリジャンの日常:その(3)

何度も書いているように、早寝早起きだ。フランスに住んだら少しは変わるかと思ったが、飲み会が少ない分、むしろ定着した感じ。そこで一番困るのが、夜の試写会。

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2016年5月 6日 (金)

『殺意の瞬間』に腰を抜かす

ジュリアン・デュヴィヴィエの『殺意の瞬間』(1956)に腰を抜かした。最近通っている復元版専門の映画館「レ・ファヴォット」で見たが、トリュフォーがこの監督で一番好きな映画とどこかに書いていた。今回は去年4Kでデジタル復元したもので、白黒の陰影が素晴らしい。

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2016年5月 5日 (木)

パリの変貌:その(2)

30年前と比べて日本料理店と同じように増えたのが、乞食や物乞いや浮浪者たち。昔も「仕事がなく、食べることもできせん」などと紙に書いて子供と路上に座っている女性や、地下鉄で音楽を鳴らしてお金をもらう人はいた。だけど今は30年前の5倍は確実に多い。

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2016年5月 4日 (水)

『追憶の森』に考える

日本でも公開中のガス・ヴァン・サントの新作『追憶の森』を劇場で見た。カンヌ映画祭前の今の時期は、フランスでは公開本数が多い。昨秋のベネチアから今年2月のベルリンに出た作品が多いが、去年のカンヌのものもある。

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2016年5月 3日 (火)

『舞踏会の手帖』の日々:その(3)

仕事で出会った友人の中には、有名人も何人かいる。映画評論家のジャン・ドゥーシェさんと往年の大女優、フランソワーズ・アルヌールさんはその代表だろう。アルヌールさんは日本だと、『ヘッドライト』『フレンチ・カンカン』『牝猫』などで有名。

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2016年5月 2日 (月)

デュヴィヴィエ2本

シネマテークではジャン・ギャバンの特集が開催中だが、街中の映画館ではジュリアン・デュヴィヴィエ監督作品の4K復元版数本が上映中だ。もちろんデュヴィヴィエの映画にギャバンは何本も出てるから、この2つはかぶる。

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2016年5月 1日 (日)

パリの変貌:その(1)

今回パリに来て、変わったなあと思うことはいくつかある。まずは、日本料理店が増えたこと。これは25年ほどから6区のリュクサンブール公園近くのホテルに泊まっていた頃から感じてはいたが、13区の庶民の街にも溢れているとは思わなかった。

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