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2016年6月17日 (金)

『マネー・モンスター』の古めかしい魅力

「マギーのプラン」のようなSOHO地区ではなく、もっとギラギラしたニューヨークが見たいなと思って見に行ったのが、ジョディー・フォスター監督の『マネー・モンスター』。ありふれたハリウッド映画ではあるが、ちょっと昔の映画のような古めかしい魅力があった。

日本では始まったとこだがこちらではカンヌ直後に始まったので、上映館は少なくなっていた。調べて、新しくなったレアールのシネコンに行った。前に書いたように、ここは80年代前半に旧市場がショッピングモールになったが、10スクリーンほどのシネコンが確か3つあった。

行ってみて驚いた。それが1つになってスクリーンが37もある。チケットは自動販売機で買ったが、33番シアターと言われても探すのが大変だった。入ってみると、100席ほどだが週末の午後だったこともあってほぼ満席。最新のシネコンらしく、スクリーンが大きくてどこの席でも見やすいのは日本と同じ。

映画自体は、投資予想番組の生放送中に、テレビの言うとおりにして大損をした若者が侵入し、ジョージ・クルーニー演じるキャスターを脅すというもの。番組のディレクターがジュリア・ロバーツで、彼女は警察を無視して大胆な指示を出す。

若者が実はそんなにバカではなく、ジョージ・クルーニーもジュリア・ロバーツも若者に同情する。本当の犯人は投資会社で1人で儲けようとした社長のみということがわかってくる。中心となる人物が実は悪いやつではなく、真犯人は別にいるという構造が何とも古臭い。

さらに、大半がテレビ局のスタジオを使ったサスペンスもので、終盤にはニューヨークの街頭まで見せる。金融もテレビ局も問題だらけだが、人間の良心は信用できるみたいな感じもちょっと昔のアメリカ映画みたい。さすがに10代から『タクシードライバー』(1976)などに出ていたジョディ・フォスターは、かつての映画から抜け出せないのだろう。

個人的には、気分転換にぴったりの映画だった。自意識過剰のインディペンデント映画「マギーのプラン」などよりも、間違いなく好き。

そういえば、この映画はカンヌにコンペ外で出品されていた。その時は見なかったが、ジョディ・フォスターもジョージ・クルーニーもジュリア・ロバーツも実際にカンヌに来た訳で、カンヌというところはスターを集める必要があるのだなとも思った。

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