« 川喜多かしことヒロコ・ゴヴァースの跡を追って:その(1) | トップページ | 『セリーヌとジュリーは舟でゆく』の溶ける時間 »

2016年7月31日 (日)

シャンティ城とベルリンのラフェエロ

パリ郊外というより、急行で20分のオワーズ県にシャンティ城がある。そこには膨大な絵画のコレクションがあり、とりわけラファエロはすばらしいと聞いていたので、行ってみた。駅まではよかったが、その後が大変だった。

混雑を避けて平日に行ったら、駅からのバスは2時間に1本くらい。結局電話でタクシーを呼んで、同じく困っていたアメリカ人と割り勘にした。

お城はちょうどミニ・ヴェルサイユといった感じ。広大な公園や森の中にいくつかのお城が立っている。中世に始まり、ルネサンス期に中心となるお城ができたと書かれている。しかしお城のコンデ美術館の絵画は、ヴェルサイユを遥かに上回る。

ラファエロは、有名な《オルレアンのマドンナ》を始めとして3点あった。「優美」としかいいようのない均衡の取れた絵のすばらしさは、最近、国立西洋美術館の大きな展覧会で堪能したが、ここでも再び味わうことができた。

ほかにイタリア絵画だと、リッピ、ボッティチェルリ、カラッチ、アンドレア・デル・サルト(漱石!)とか。フランスは、プッサン、ナチエ、グルーズ、ワトー、コロー、アングル、ドラクロアなど。印象派以前の絵画ならば、ルーヴルに次ぐコレクションというのも頷ける。

ルーヴル並みと思ったのが、ベルリンで駆け足で見た「絵画館」。ここにはラファエロが4点あった。そして何よりフェルメールの代表作が2点あるから、ルーヴルと同じ。日本にも来た『真珠の首飾りの女』と『紳士とワインを飲む女』。ニューヨークのメトロポリタンでもかなり見たから、あとはロンドンのナショナル・ギャラリーに行けば、20点近く制覇できるなどと考えてしまった。

「絵画館」はとりわけイタリア絵画が豊富。ジョット、マンテーニャに始まって、ボッティチェルリ、ティツィアーノ、ティントレット、コレッジオ、カラヴァッジョなどきら星の如く並ぶ。もちろん地元のデューラーやクラナッハ、ブリューゲル、ボッシュ、ルーベンス、レンブラントといったネーデルランドやドイツの画家もたっぷり。

わずか2時間しかいられなかったのが残念。せめて倍の時間が欲しかった。今回の欧州滞在でルネサンスから印象派登場以前までの絵画に目覚めた感じ。やはりロンドンに行くべきか。

|

« 川喜多かしことヒロコ・ゴヴァースの跡を追って:その(1) | トップページ | 『セリーヌとジュリーは舟でゆく』の溶ける時間 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/537538/63974485

この記事へのトラックバック一覧です: シャンティ城とベルリンのラフェエロ:

« 川喜多かしことヒロコ・ゴヴァースの跡を追って:その(1) | トップページ | 『セリーヌとジュリーは舟でゆく』の溶ける時間 »