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2016年8月14日 (日)

パリのささいなこと:その(3)

既にロカルノの受賞結果が出たが、書く余裕がないので、パリのネタを載せたい。フランスは美食の国として、知られている。しかしながら、前にここに書いたように、ワインに詳しい人は極めて少ない。そもそも普通の食事でも、味というものがほとんどわからないフランス人が半分はいる気がする。

フランス人が一番よく食べるのは、ステーキとフライドポテト。ステーキは、高級店だとまともなサーロインやリブロースを出すが、普通のカフェの肉はかなりまずい。硬かったり、筋が多かったり。それをみんな喜んで食べている。

フライドポテトは胃にもたれるので、40歳を超したら食べられなくなったが、こちらは本当にみんな好きだ。普通のステーキには、まずフライドポテトがついてくる。生のタルタルステーキやサーモンのタルタルには必須。私は肉を選ぶときに、付け合わせがフライドポテト以外のものを選ぶ。店によっては、フライを茹でいもに変えてくれる。

私のアパートから徒歩5分以内にグルメガイドに載るような店が3軒あるが、どこも値段は安めでうまい。ちなみに"Simone""Auberge du Roi Gradlon""L'ourcine"。ところが、これらの店は当日の予約なしでもまず入れる。逆にグラシエール駅前の"L'Alouette"は普通のビストロなのに、100席はある店内がいつも大混雑。

フランス語にsympathique(サンパティック)という言葉がある。「感じがいい」というのが一番適切な訳かもしれないが、フランス人にとっては「サンパティック」かどうかが、料理以上に大事。確かにL'Alouetteは、抜群に感じがいい。

「感じの悪い店」があるかというと、これは特に観光地に多い。それから時々「感じの悪いカフェ」「感じの悪いクリーニング屋」「感じの悪い食品店」などがある。幸いにして、私のアパートの近くには少ないが。

30年前になかったが、今ではカフェやビストロや場合によってはレストランでも「バーガー」を出すようになった。マクドナルドを始めとしてハンバーガーがあまりに流行ったので、カフェでも取り入れた次第。昼のカフェのテラスで、チーズバーガーとフライドポテトをナイフとフォークで食べているフランス人の多いこと。

同世代のフランス人の友人に、おいしい店に連れていってもらったことはまずない。彼らが連れてゆく行きつけは「感じがいい」だけで、安いがおおむね繊細さに欠ける。そのうえ、みんなケチで夜でも前菜なしでいきなりメインの場合がほとんど。いい店に連れて行ってくれるのは、みんな自分より年上の古き良き時代のインテリたち。

そして私はそういう老人に好かれる。たぶん今のフランスの若者に失われたものがあるからだろう。また自慢みたいになったので、今日はここまで。

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コメント

パリのカフェで、ホットドッグを食べたら、細めのフランスパンに長いソーセージが挟んであっておいしかった。これ、すき。
パリから電車、タクシーでバロビゾンに行ったことがある。田舎の村で、畑に落ち穂拾いの場所みたいな看板があったりした。バロビゾンのカフェでも、フランスパンのホットドッグを食べた。おいしかった
女房が、ペンキ屋さんだらけだねという。確かに、ペンキのついたツナギを着た人ばかりだった。そこを出て歩いてたら、「画家の村」という、日本語の看板があった。で、ペンキではなく、絵の具かー、と納得した。

投稿: jun | 2016年8月14日 (日) 17時59分

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