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2016年8月 8日 (月)

24年ぶりのロカルノ:その(1)

1992年以来、24年ぶりにロカルノ映画祭に来た。このスイスの山奥のマジョーレ湖に面した優雅な保養地に前回行ったのは、最初の職場の語学「研修」でパリに3ヵ月いた時。いまも在外「研修」と称して、また同じようなことをしているとふと思った。

それにしても、全く覚えていない。ダニエル・シュミットが『季節のはざまで』を発表して、グランドホテルでパーティがあったこととか。ずいぶん遠くの会場に歩いて行って、アッバス・キアロスタミの『そして人生は続く』を見て感動したこととか。

そもそもロカルノに行くのに、誰にも聞かずにパリからすべて電車で行った。朝早く出て、夜に着いたのではないだろうか。ミラノで乗り換え、ジュネーヴで登山列車に乗り換えた。屋根までガラス窓の広がる美しい列車だった。

今回は午後にパリからミラノに飛行機で行って、それから予約していた映画祭のバスに乗り、約1時間半でロカルノに着いた。まだ18時頃でIDカード受付も開いていた。

そこまでは良かったが、そこから文字通り「苦難の道」が待ち構えていた。グーグルマップでホテルまでの距離を見ると27分。そこでマップに沿って歩いたが、何と2/3は階段。そのうえ、小型とはいえスーツケースを持っていた。それでたぶん500段を上がるのは苦行だった。

5、6回休んでようやくホテルに着いた。45分はかかったか。その日の最大の仕事は、コンペの塩田明彦監督の『風に濡れた女』を見ること。ところが上映はポルノ映画のせいか23時から。いつもなら、私の寝る時間である。

シャワーを浴びてホテルでわずかワイン1杯で食事をして(飲むと寝るから我慢)、登山電車で降りて、まずは21:30からのピアッツァ・グランデの野外上映をのぞいた。マイケル・チミノ追悼のイザベル・ユペールのスピーチと名誉金豹賞をもらうハーヴェイ・カイテルの話を聞いた。

その後の映画は見ずに『風に濡れた女』の会場へ。これが歩いて15分はあった。遅い時間にもかかわらずかなりの客が押しかけていた。そのうえ、セックスの不条理さをユーモアたっぷりに描くセリフと演出に、会場は沸きに沸いた。

映画が終わり、24:40に登山列車の入口に行くと、24時までという。そこでタクシーを待つが、土曜の夜のせいで長蛇の列。結局夕方と同じ道を登り始めたが、途中でギブアップして回り道の自動車道をゆっくり登った。ホテルに着いたのは1時半頃か。

これで翌朝の8:30のプレス上映に間に合ったのだから、本当に自分で自分をほめてあげたいと思った。

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