生暖かい日本で:その(2)
帰国して数日になるが、まだ自宅でオロオロしている。まず、スーツケース2個分の荷物がある。空港で測ったら、ともに24キロ強。プレミアムエコノミーで23キロ2個まで可能だったが、何とか大目にみてもらった。いかにもゲイの荷物係を選んだのが良かったのだろう。
それを開けると、衣類と本を始めとしてパンフレットだの地図だのお土産だのが飛び出した。その1つ1つが思い出があって、ニューヨークのメトロポリタン美術館の見取り図などを眺め始めるから、全く進まない。
とりあえず、衣服だけは洗ったり、クリーニングに出したりした。夏用と冬用の両方を持って行ったので、かなり量が多い。今すぐ着る夏物は、少し着てからクリーニングに出そうかなどと悩む。
それ以外に、パリから送った小包が4箱。これは郵便局の国際宅配便で、箱代も含めて一番大きな7キロまでの箱が54ユーロだった。だからだいたい28キロ分を送っていたことになる。主に冬服と映画祭カタログと本だが、これまた見始めるとキリがない。
そもそも、大学と自宅に膨大な数の郵便が届いている。大学に来たものは、月に一度まとめて箱に入れて自宅に送られている。郵便の大半は、映画の試写状と展覧会のオープニング招待状とプレス資料。半分は期限を過ぎているが、すぐには捨てられない。
一つ一つ見ながら、この展覧会は見たかったなあ、この映画はまだ映画館で見られるな、などと思いながら、仕分ける。試写がまだ間に合うものは、手帳を開いて日程をメモする。
すぐにやるべきことは、授業の準備と、大学へ出す会計及び研修報告と、WEBRONZA用の原稿2本だということは、わかっている。しかし、狭い部屋じゅうに足の踏み場もないほど広がった膨大な資料というかゴミを前にして、物思いにふけるのが実に楽しい。
この月曜からは授業が始まるので、とりあえず翌日分だけはやらないとまずい。ゴミの中で、まさに自転車操業のようなやりくりが始まった。いつになったら部屋が片付くのだろうか。あるいはずっとこのままの方が楽しい気もする。もはや余生だから。
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コメント
展覧会といえば、サントリー美術館での「広重 ビビッド」に行きました。広重は、永谷園の「お茶づけ海苔」についていたカードが印象が強かったのだけど、見てよかったです。今やっている、「鈴木其一」もすごくいいです。
メトロポリタン美術館に関連して、From the Mixed-Up Files of Mrs. Basil E. Frankweiler(クラウディアの秘密)という小説があります。子供の姉弟2人がメトロポリタン美術館に隠れてしばらく暮らすというような話です。あんだけ、広ければ、隠れられるような気もします。ニューベリーメダルを貰った児童用の小説ですが、読みやすくていい小説です。
「余生を送っている」で思い出したのですが、僕の友達で高校生のときに、「余生を送っています」と書いていたやつがいました。彼は、今も余生を送っているのか?と考えてしまいました。余生50年。
投稿: jun | 2016年9月26日 (月) 20時35分